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子供の待つ巣へ一直線に飛び急ぐ


生徒さんが作品に取りかかる前に何を描くのかを
話し合う時間を設けています。
・こんなに素敵な風景を、こんなにかわいいペットを絵にしたい。
・こんなに哀しかった思いを、絵に残しておきたい。
・こんなに嬉しい事を、みんなに伝える為に絵にしたい。
それぞれの想いや感動や想像があって、モチーフは決まって来ます。
そんな想いのこもった生徒さんの作品を、
ご紹介していきたいと思います。           若林 薫



揚々の帰路   F4(33.3×24.2)㎝  アクリル画  



羽根を広げると2Ⅿにもなる大鷲が
大きな獲物を捕らえ
子供の待つ巣へ一直線に飛び急ぐ様子を
描いているのだと思います。
 
大空を飛翔する鳥を画面いっぱいに配置し
更に青い空と黄色い羽根との強い補色の対比にしています。

つまり色相環上の反対色を となり合わせに配置すると
見る側に訴える効果が出る事を画面上で作り
よりダイナミックな感じを与えていると思います。

空に架かる4本の細い線がスピード感と
意気揚々と帰巣する方向を示してくれています。
 
この作品はフロッタージュ(こすり出し)した物を必要な個所に
貼り付ける事で その効果を増加させています。
 
大鷲の羽根はデコボコした物の上に用紙を置き
その上からクレヨンで等でこすり出した紙を
幾重にものり付けし貼り合わせる事で
力強さや質感も表現されています。
技法を上手に生かした作品だと思います。
 
 
               絵画講師 若林 薫 評





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