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祇園囃子の聴こえぬ街へ・4

祇園祭のハイライトは、皆様ご存知、山鉾巡行。
けれども朝〜真っ昼間という時間帯の上、日付固定の為に平日開催の方が圧倒的に多いこと、圧倒的な人出と圧倒的な暑さの為に、巡行を見に行く京都市民は実はそんなに多くはありません。
その代わりに出かけるのが宵山。
巡行前の前夜祭です。

……とは言え、こちらも年を追うごとに爆発的に人が増え暑さも増してきて、更にはゲリラ豪雨に見舞われることも多くなり、「宵山? イヤもういいわぁ」となる京都人が増えているのもまた事実。
とは言え一年に一度、いや今は先祭と後祭に分かれたから二度、夜闇にともる駒形提灯を見ながら祇園囃子を聴きつつ歩きたいのもやはり事実。
中高生や大学生の夏のデートに欠かせないのも無論事実。

だって、夜の駒形提灯はとってもムーディーですからね。

書いていたらやたら長くなったので、宵山トークは何回かに分けます。


トップ写真は大船鉾。
大船鉾の夜写真はこちらの回にも載せています。

復活かなった年のものなので、何もかもがぴかぴかで綺麗。


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こちらは菊水鉾。
ちまきに拝観券がついていて、会所の2階から鉾の上に上がることができます。

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鉾の上から見る提灯。


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こちら、皆のアイドル、蟷螂(とうろう)山。
こころなしかカメラ目線に撮れています。
提灯にも蟷螂模様(かわいい)。


宵山で楽しいのはそぞろ歩きだけではなく、勿論これもだ、屋台飯。
お祭りの屋台と言えば昔から893さんが絡んだりしておりましたが、昨今の反社勢力撲滅活動に伴いまして、祇園祭でも2012年頃からいわゆる一般的お祭り屋台が激減。

そこで始まったのが、道沿いにある近隣の店がここぞとばかり始めたお店飯屋台。
これがもう、滅法楽しいてねえ。
例えばどの繁華街にも「正月価格」や「クリスマス価格」があるように、京都のレストランや居酒屋にも当然あります、「祇園祭価格」「祇園祭メニュー」。
そういうのって、お高い割にちょっと微妙なことが多いものです。

でも何でだか、屋台として露地で出されてるものはどれもこれも、ほぼすべてが当たりです。お安くてボリューミーで本当に美味。
これはまあ、競争原理の為せる業でしょうね。ビバ屋台。


自分一オススメが、蛸薬師のディーン&デルーカ。
店内席と、裏に出されたテラス席で先祭の宵山間だけの屋台メニューが楽しめます。
メニューは毎年変わるのだけど、ラムの天ぷらが最高峰に美味しかった。去年はパフェっぽいスイーツを出していて、それも3回お代わりしてもいいくらいに美味でした。

ここ、2014年のオープン時には5ヶ月限定、て言ってて、それが好評だからと1年伸びて、今も延々と営業されているのだけれど、もう限定やめたってことでいいのかしら?? 大好きなので、ずーっと続けてほしい。
あまり知られてませんが、こっそりと京都のあちこちの美味しいケーキ屋さんの品を集めて置いてくれているのも嬉しいところ。
こちら、すぐ目の前が橋弁慶山の会所です。

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浄妙山と共に、巡行中にガタガタする度に緊張させられる山ツートップ。
左の写真では判り辛いですが、右を見ると判るように、御神体のお人形(牛若丸)が片足立ちで立ってます。
いわゆる「五条大橋にて対決する牛若丸と弁慶」。
大変、揺れます。どっきどきです。


いつも行列のお店、AWOMB烏丸本店は屋台でも大行列。

金魚サイダーはまさしく映えメニュー。その他にも、よそとはひと味違う、和風の品を甘いものも甘くないものもいろいろ手を替え品を替え用意しておいでです。
だがわたしが最も愛したのは「山崎アイス」。
日本が誇るジャパニーズウイスキーの名品、山崎をふんだんに使いまくったアイス。どれ程ふんだんかと言うと、「お子様&運転する方は不可」レベルです。
これがずば抜けて美味だったんですが、ある年からぱたっと消えた。
衝撃のあまり店員さんに聞いてしまったところ、「山崎が売れ過ぎで入手できなくなった」とのこと……。
この際別のウイスキーでもいいので、何とか復活希望です。


長くなりました。残りはまた次回。

   




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