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はがきサイズの物語✉️❤️

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平穏でかわいい短編小説です。 頻度が高めの不定期更新。
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2022年12月の記事一覧

【はがきサイズの短編】よいお年を テーマ:大晦日

  大人のおしゃべりってなんて返せばいいかわからない。  こんにちは~、今年も早いわねえ…

高原梢
1年前
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【はがきサイズの短編】赤いポストの陰に山羊 テーマ:ポスト

ぬそっとポストの陰から伸びた影は、まぎれもない白山羊だった。 昼休憩から帰ってきた局員、…

高原梢
1年前
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【はがきサイズの物語】妄想閉会式 テーマ:閉会

早く終わんねえかな。 体育館の天井に挟まったままのバトミントンの羽を数えるのにも飽きた。…

高原梢
1年前
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【はがきサイズの物語】午後八時のお布団にて テーマ:畑違い

「ママ、お話し聞かせて!」 「……お話し?」 幼稚園で何か聞いてきたのかしら。ピンクの羽…

高原梢
1年前
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【はがきサイズの詩】ことばひとつで テーマ:一安心

雨の日は すべてが悲しく 見えるの 暗い部屋 疲れたカーテン と 長テーブル 色あせた白…

高原梢
1年前
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【はがきサイズの短編】お忍び王子?アキラ☆ テーマ:野原

チャオ☆ ボーイズアイドル青春マンガ『ミニ☆メモリーズ』のカリスマ王子のアキラです。 ミ…

高原梢
1年前
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【はがきサイズの短編】サイキックスとのデート テーマ:念力

地球は青かった、は本当だった。 澄んだ青と、白などがマーブルされた小さなまんまるを眺めて、あたしはなんとも言えぬ感動に包まれる。 隣には、祝くんがいる。 いくつかの天体と、無数に散らばる星と、あとは闇だけ。音も匂いもなく、静かだ。これが宇宙。 念力でここまで来れちゃうなんて、すごいよ、祝くん、それはわかるんだけどさ…。 「あのさ。あたし、二人きりになれる場所がいいって言ったよね。なんで宇宙?」 祝くんは、きょとんと首を傾げて言う。 「だってまなちゃん、前に宇宙旅