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THE PROM を鑑賞して思ったコト


こんばんは。

先週、ミュージカル映画「THE PROM」を観ました。

注)多少のネタバレが含まれます。まだ観ていない方、ご注意ください。


華やかな世界観の中、繰り広げられる物語の内容は結構重く、LGBTQの高校生の女の子が同性のパートナーとプロムに出席するのをPTA側が阻止する為に、プロム自体を中止にする、という出来事から始まるストーリー。

実際にLGBTの方を支援した経験のある私は、色々なことが心に浮かんでしまい、複雑な気持ちになりました。

この映画は、事実に基づくもので、実際今もアメリカではこのような問題が繰り返し起きているとのこと。(映画は2020年に公開されています)

このストーリーの主人公は勇気を奮い立たせカミングアウトし、自分の抱えている問題を公表したことから、信じられない方面からの支援を得て、問題は解決へと向かっていきます。(これが事実に基づくのだからアメリカって本当に凄いシンデレラストーリーが時に起こる国なんだとも思いました)

ただ、実際の多くの悩める人達(特にまだ社会に出る前の若い子達)はこの映画を観てどう思うんだろう、とも思ってしまいました(職業病かもしれないデス)


今の世の中、昔よりずっと自由度が増え、選択肢も増えたと思います。
でもそれによって、楽になれたか?と言うとそれはまた別の問題で。


苦しいのはやはり苦しい。


苦しみの種類は分散され、色々な形に変化しているし、世の中も変化はしたけど、当事者にとっては辛く苦しいことにそう変わりはないと思うのです。

上手く言葉にできているか分かりませんが、カミングアウトと言う選択肢を選ぶ人が増えてきたことで、逆に苦しむ人もいると思う。。。

勿論、この映画を批判したくてこの記事を書いている訳では全然ないんですが、、、

当事者のことを考えたとき
一歩踏み出す勇気と
踏み出さない勇気
どちらもあって大丈夫。

そう、伝えたいなと思いました。

どう生きるかは自分の選択(決断)で決めていく。
これが一番大切なことだと思うのです。

自分はどうしたい??
どう生きていきたい??

常にそれを自分に問い続けていると、自ずと自分の心に生まれる「感情」に気づく時があると思います。

今は絶対に言いたくない。話したら自分がぺしゃんこになってしまうと感じるなら隠してていい。

大切な人に言わないことが自分も辛くなってきた(打ち明けてみようかな)と感じ始めたら打ち明ける準備を始めたらいいんじゃないかと思うのです。


例えば世の中の流れや風潮に巻き込まれて、自分は勇気のないダメな人間だ、なんてこれっぽっちも思わないでほしい。

あなたはあなたの決断で。
あなたの生きたいように生きたらいい。
自分がどう生きるかを決めるのは自分。

そんなことを思ってしまった映画でした。
(職業病です。本当の意味合いの感想とは多分ズレてますね。ごめんなさい)

難しいことを考えずシンプルに娯楽として観るには、キャストも素晴らしい方ばかりで、華やかな中に優しい気持ちが溢れていて、とても素敵な映画でした!対立していた人でさえ、皆、蓋を開けてみると優しさをもっていて、母親からの立場から見ても感動しました。

ただ、本当に苦しんでいる人にとっては(特に日本では)この華やかな世界観が参考や励み、勇気をもらえるなどの気持ちになるかどうか疑問も残る映画でもあるように思いました。


胸が張り裂けるような苦しみをかかえて、一歩踏み出すことを選択しない自分を、責めたりしないで欲しいのです。


こんなモヤモヤが残ってしまうのは、きっと当事者の苦しみや辛さをカラリと爽やかに描き、あまり深く掘り下げてないと感じるからなのかな?
あまりにも揺らぎなく真っ直ぐ素直に頑張る主人公。
泣いて〜笑って〜歌って〜が、このテーマにそぐわないと個人的に感じているのかもしれません。


でも私、メリル・ストリープもジェームス・コーデンもニコール・キッドマンも大好きなんです。


ただ単にミュージカル映画として観るなら、楽しさも華やかさも、感動も沢山あったと思います。
(うーむ。職業病ですね。←3度目!笑)



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