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父母ヶ浜の夕景 / 香川県三豊市
わたしの実家のある香川県に帰ったら、夫が必ず海に行こうと言います。
それが夏なら夫は「海で泳ぎたい!ビーチで本を読みたい!スペインのサンセバスチャンのビーチのように!」と言いますが、その度にわたしは「瀬戸内の夏をなめるんじゃないよ」と返します。
夏にビーチで本なんて読んだ日にゃ熱中症でどうにかなります。本はエアコンのある部屋で読みなさい。
さて、香川県三豊市の遠浅の海、父母ヶ浜は、ここ数年で海外からも注目されるほどの有名なビーチになりました。
それは夕焼けのタイミングで潮が引いたとき、光の反射で海がまるで水鏡のようになり、ボリビアのウユニ塩湖のような景色が見れるから。
わたしもかつてフォトスタジオで働いていたとき、何度もここでブライダルの撮影をしたものです。ウユニ塩湖のような光景も何度も見たことがあります。
ただ、夫はかれこれ3回父母ヶ浜に来ているけど、そのどれもが昼間で、夕日を見ることはできませんでした。なぜならちょうど夕日の時間に潮が引かないタイミングだったから。
それが今回の帰省の期間、ちょうど夕方に遠浅の海になることが分かり、3度目ならぬ4度目の正直で父母ヶ浜まで夕日を見に行くことにしました。
実家から車で30分くらい走ったところにある父母ヶ浜。そこそこ寒い日だったけど結構な人出。
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父母ヶ浜はわたしの中では“誰も人がいなくてすごく綺麗な夕日が撮れる場所”という位置付けでした。
どれだけ長くここでお嫁さんの撮影をしていても誰かの邪魔になることはなかったし、誰かが背景に映り込む心配もない。周りの目を気にして仕事をする必要がなくてストレスフリーでした。(唯一であり最大のネックはスタジオから遠かったこと)
それが今やこんなたくさんの人が!
ここに映っていないだけで本当はこの何倍も人がいます。この日は500人くらいいたのでは。夏はおそらくもっと多いよね。
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この日は風が強くて、上の写真でもわかるように水面がかなり揺れていました。結論から言うと、ウユニ塩湖のような写真は撮れず、です。
夏の方が風はないけど、湿気のせいで空が靄ることが多く、今度は夕日の強さを心配しなくちゃならないわけで。なかなか完璧な水鏡の写真は撮らせてもらえない。たまにしか行かないからしょうがないですね。
でも冬だからこそのすっきりした空で、風のせいで体感温度は低めではあるけど、長野の寒さに比べたら、ねぇ。
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潮が引いてすぐの砂浜は水分をたくさん含んでいて、歩くのに緊張します。思いのほかズボッと足が埋もれてしまうこともあるので注意が必要。間違ってもヒールでここは歩かないようにね。
潮が引いてできた道を歩き、海と海のあいだに立つと、下の写真のように手前に海、向こうに人間という構図ができます。
もしこれで水面が揺れていなければ人が水面に反射して鏡のような写真が撮れるというわけです。
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ところで。
「1枚目の写真以外、人全然おらへんやん!」と思いません?思いますよね。
何でか分からないですが、いちばん人が多い場所から少し歩くと人気ゼロになるんです。もちろん砂浜はひとつづきですよ。だから視界の中には団子のように人が固まっているのは見えています。
これを書くとここにみんながこっちに流れてきて満遍なく人が行き渡るようになって、もうこんな写真は撮れなくなるかも、そうなったらどうしよう……という今絶対しなくてもいい心配をしています。
全然話変わりますが、先日書いたこちらの記事が、今日の注目記事になっているみたいです。うれしい!
これってどんなふうに選出されているのでしょう?
とにかくいろんな人に見てもらえてありがたいです。
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