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【最近の学び】トンスラ
38歳になっても日々新しいことを知ったり学んだりしているのに、学生の頃みたいに授業ごとのノートにひとまとめにしているわけでもなく、ジャンルも深度もバラバラで、どこかに書き留めておかないと散らばっていっちゃいそうなので、備忘録としての記録。
アニメ『チ。-地球の運動について-』を観ていて、バデーニさんのあの髪型は何だろうと気になった。気になって仕方なかった。
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え、ハゲ?と思いつつ、逆に、ユダヤ教の人たちが被る浅い帽子のようなもの(「キッパ」というらしい、これも今知った)なのかとも思ったけど、やっぱりどう見ても肌色だし、そもそもバデーニさんはユダヤ教でもないし、一体なんなんだと調べて、やっと「トンスラ」という言葉に辿り着いた。
トンスラ【tonsure】
カトリックで、聖職者を表すしるしとして、頭頂部の毛髪の一部または全部を環状に剃 (そ) ること。また、その儀式。現在は行われない。
やはり肌色に間違いなかったので、まずは一安心。当時は聖職者と一般人を区別するためにそのような髪型をしていたらしい。線引きを濃くする、という意味合いがあるのだろう。一般人が軽い気持ちで真似できない髪型だからこそ、聖職者は自分たちとは違う人々、と感じるのかな。そしてザビエルもトンスラだったと知って驚く。
え、あのザビエルが?
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ほんまや、トンスラや…。一体、あの頃の私は世界史の授業で何を見聞きしていたのか、もはや何も学んでいないに等しいくらい、何も覚えていない。確かによく見るとトンスラである。でもこれは、写りが悪いよね?ちょっと分かりにくいよねえ。
『チ。-地球の運動について-』に関しては、久々にロマンがあって学びがあるアニメに出会えて、嬉しさを噛み締めながら観ている。
大学4年生の時、母校である高校に英語教師の教育実習生として赴いた。同じ教育実習生として、高校3年生の時に同じクラスだった宇田くんがいた。彼は「地学」を教えていて、まさに地球と宇宙の関係や、星空や星座、みたいなことを授業で取り扱っていた。地学なんて早々と放り出して受験のために無難な「生物」の授業を選んだ私にとって、地学とは、かなりぼんやりとしていて、どこかでうっすらプツリと切れてしまっていた淡い記憶だった。彼の宇宙を語る表情はとても活き活きとして幸せそうで、それはまるで高校時代の地学の授業中の広瀬先生と一緒だなあと思ったのだ。ちゃんと、ロマンは、しっかり受け継がれていたんだ。
抜け落ちている記憶と知識を回収するのは今からでも遅くない、よね。
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