この冬行きたい美術展4選
だいぶ気温も下がってきて、コートに袖を通すことが多くなってきました。
それでも天気の良い日は、えいや!と気合を入れれば外出も苦ではないこのごろ。
お散歩がてら、美術館に足を運んでみてはいかがでしょうか?
■フェルメールと17世紀オランダ絵画展
会期:2022年01月22日~2022年04月03日(予約制)
場所:東京都美術館
フェルメールといえば、《真珠の耳飾りの少女(ターバンの娘)》や《牛乳を注ぐ女》などが有名な17世紀オランダを代表する室内画家。
今回、フェルメールのスタイルを確立したといわれる初期の代表作のひとつである《窓辺で手紙を読む女》が修復を終えたということで、所蔵館以外では世界初となる一般公開がここ日本で行われることになりました。
修復によって、背景の壁にキューピッドが現れるという、大きな変化を遂げた《窓辺で手紙を読む女》。ぜひご自身の目で見てみてください。
ホームページにもビフォーアフターが紹介されているので、予習するのもおすすめです。
描かれているもので絵画の意味が暗示されているので、解説を読みながら謎解きのように読み解くのもたのしい絵です。
フェルメール以外の同時代の画家、レンブラントやメツー、ライスダールなどの絵画も展示されるので、そちらもお見逃しなく。
また、この展覧会は巡回展となっていて、東京の他にも北海道、大阪、宮城で開催されます。お近くの方はお楽しみに!
■ザ・フィンランドデザイン展 自然が宿るライフスタイル
会期:2021年12月07日~2022年01月30日(一部日程予約制)
場所:Bunkamuraザ・ミュージアム
フィンランドのデザインは、遠く離れた日本でもいまや日常生活のなかで見ない日はないというくらい。ムーミンを知らない人はごく少数ですし、イッタラの食器、マリメッコのテキスタイルなど、深く生活に溶け込んでいます。
国土のほとんどが森に覆われた、シャイな国民性、という共通点もあり、日本の文化と親和性が高いのでしょうか。
そんなフィンランドのデザインが一挙に会したのがこの展覧会です。
シンプルながらもどこかあたたかみがあり、ほっこりと和ませるフィンランドのデザインに癒されてみてはいかがでしょうか。
■柳宗悦没後60年記念展 民藝の100年
会期:2021年10月26日~2022年02月13日(予約優先)
場所:東京国立近代美術館
秋の展覧会の紹介に入れるか迷い、結果、冬の紹介に入れることにしました。
柳宗悦によって提唱された、民藝の概念。
個人的に、アートとデザインと民藝の定義は曖昧というか、民藝をあまりちゃんと理解できていなくて申し訳ない。
古いものも新しいものも、機械で作ったものも手作りのものも、いいものはいい、好きなものは好き、でいいのではないかなぁと思ったり。
ともあれ、民芸品に興味のある人には垂涎ものの展覧会だと思います!
■空也上人と六波羅蜜寺
会期:3月1日(火)〜5月8日(日)
会場:東京国立博物館
時期的に冬じゃなくて春では?とも思ったのですが、忘れそうなので入れておきます。
こちらのメイン、重要文化財である空也上人立像は、日本史の授業などで登場するので知っている方も多いかもしれません。わたしの好きな像のひとつで、京都の六波羅蜜寺にも見に行ったことがあります。
そんな空也上人立像は、すごく特徴的。
ちいさなお坊さんがちょこんと立って、口からぽぽぽぽぽぽ、と6体の仏さまがでてきているのです。しかも、6体の仏さまは針金でつながっています。
かわいい。
この6体の仏さまは、空也が「南無阿弥陀仏」と唱えたその言葉ひとつひとつが仏になっている、というのを表しているそうです。
空也は平安時代中期のお坊さんで、「南無阿弥陀仏」と唱えてまわって世の安寧を願う活動をした方です。街を歩いているという親しみやすさや「南無阿弥陀仏と唱えるだけでOK」という簡単さもあってか、時の権力者だけでなく一般大衆にも人気があったとのこと。
そんなかわいくもありがたい空也像。
京都は遠くて行けないという方は、東京国立博物館を訪れてみてはいかがでしょうか。
まとめ
フェルメールという美術史上の有名画家だけでなく、デザインや民藝といった身近な題材を取り扱った展示もあるなど、幅広い展覧会が楽しめる冬となりそうです。
これから美術館・博物館を訪れるときの参考にしていただけるとうれしいです!
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