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パトローナス、ディメンター、自己肯定感

2019年3月27日に連投していたツリーのまとめ。冒頭に登場する「天体会議」とは当番のネイタルチャート(出生図)にいる天体たちが日夜繰り広げている脳内会議です。サインの後についている数字は数え度数(サビアン度数)。以下、当時のまとめ。

よし天体会議召集! 君ら自己肯定感ある?

4室♐14太陽「まァある」
4室♐6水星「あるな」
4室♐21金星「あるね」
4室♐10海王星「あるある〜」

うん、君らのことはあまり心配してない。ツッキーは?

1室♍2月「あるって言ったら『その程度で?』って揚げ足取って嗤う気だよね? その手には乗らない」

11室♋18土星「やれ自己肯定感の自己効力感のと言いながら二言目には根拠を求め『その程度で?』と否定しにかかる日本人のなんと多いことか」

3室♏1天王星「でもツッキーは知っています」

1室♍2月「自己肯定感があるどうかか訊くのはー(ドドン)! そもそも結構失礼なことー!」

……ごめんなさい

7室♓10木星「まぁまぁツッキー。その程度で? とか言う輩はチーム人馬が4倍返しでケチョンケチョンにした上で火星が煮込んでくれるから心配すんな」

4室♏27火星「……ぐつぐつ」

1室♍2月「冥王星老師は?」

4室♐10海王星「老師は下手に起こすとネイタル総辞職ビームを吐くから寝かせておこうな」

1室♍2月「ネイタルそうびしょくじーむ」

4室♐10海王星「ねいたる・そうじしょく・びーむ」

1室♍2月「ネイタルそうぎしょくでぃーむ」

4室♐10海王星「……リンゴ?」

1室♍2月「もびれ! ぎーむ!」

4室♐10海王星「でもそれでも好きね合言葉を言って?」

11室♋18土星「貴方のサビアンでそれ歌うの洒落にならないからやめて」

7室♓10木星「さあ行こうぜ絶望のわずかな」

4室人馬少女たち「こっちがわへー」

11室♋18土星「あんたらもだ」

3室♏1天王星「でも何処へ行ったとて同じだろうか」

悪かった質問を変えよう。自己肯定感アゲアゲするのに必要なものって諸君は何だと思う?

4室♐14太陽「時間と空間」

4室♐6水星「こちらの手元を覗き込んでくだらない『素朴な感想』を言ってくる輩を突き放せるだけのチカラ」

4室♐21金星「それ」

7室♓10木星「それ of それ」

4室♏27火星「月が外野のくだらない『感想』や『クソバイス』をまともに喰らわないよう、くだらない外野のくだらない評価はくだらないと斬って捨てるだけの判断力も必要」

11室♋18土星「自分が低評価している輩から低評価されて何を気に病むことがあろうか」

自己肯定感はパトローナスみたいなもんだ。ディメンターを自分に近寄らせないために呼び出す。パトローナス召喚呪文を唱えるときは最も幸せな記憶に集中する必要がある。その「幸せな記憶」は「自分にとっての主観的な幸せ」であって、他人から見ての幸せではない。幸せの規模も関係ない。

自分が何に幸せ(happiness)を感じるのかわかっていなければ幸せを思い出すことはできない。私の場合はたまたま、干渉されずに読んだり物を作ったりすることができることに幸せを感じる。でも人の傍にいることで幸せを感じる人もいるだろうね。猫の幸せとゴールデンレトリーバーの幸せが違うみたいに。

ハリポタシリーズでパトローナスを召喚できる人たちには善玉も悪玉もいる。幸せなときも、それほど幸せではないときも、パトローナスを召喚できる。ドローレス・アンブリッジでさえパトローナスを召喚できる。叶わぬ恋をして傷心状態のトンクスやスネイプ先生ですらパトローナスを召喚できる。

それはパトローナスが「いま実際に幸せかどうか」ではなく「いまなお心を支えてくれる『最も幸せな記憶』」に基づく魔法だからだ。だからたとえ失恋していても、トンクスは狼のパトローナスを呼べる。自分の過ちで死なせていても、スネイプは牝鹿のパトローナスを呼べる。

「幸せな記憶」は「幸せな記憶」であって、「その幸せな状態が現在も継続しているかどうか」は関係ない。関係あるのは「その記憶を今でも大切に思うかどうか」だ。その幸せを愛するかどうか。自己肯定感の最初のきっかけは他人の存在や好意に関係があるかもしれない。でもそれはいわば金平糖のタネだ。

金平糖は最初に結晶の芯になるような小さなザラメか、古典的な金平糖だとケシ粒を入れて糖衣がけをしていくんだけど、他人の存在とか他人の愛は幸せな記憶の芯であって、幸せな記憶の大部分はその芯を思い出しその記憶を愛することによって何層にも重ねられたその人の愛なんだ。

ほんのささやかなものを芯にして、そこへ何度も何度も自分の愛や自分の思慕で糖衣をかけて自分のおまもり、パトローナスを呼ぶ「幸せな記憶」を作り上げる。パトローナスを呼び出す、あるいは自己肯定感を得るためには他者の存在が必要かもしれない、でもそれは「愛されることが必要だから」ではない。

何度も思い出し、思い出すたび幸せを新たにするには他者を愛する必要がある。愛されるのではなく。スネイプもトンクスもハリーも、愛されているからではなく愛しているから、愛する人にゆかりのある姿をしたパトローナスを呼び出せる。

【翌日2019年3月28日にもパトローナスと幸せな記憶の話をしていた】

昨日のパトローナス話とも通じるな。貴婦人から賜ったレースのハンカチーフを宝物にするのは騎士が貴婦人を敬愛してゆかりの品を愛蔵するからだし、それが伝家の重宝になるのは騎士の子孫が御先祖を大切に思ってゆかりの宝物を愛蔵するからだ。物本体は芯であって、そこにまつわる愛が物を宝物にする。

へし切長谷部を貰った黒田の殿様が大喜びで抱いて寝たから長谷部は黒田さんちの宝物になったみたいなもんだ。その品物を喜び、愛し、誇ったから品物は宝物になる。幸せな記憶が宝物になる仕組みもそれと同じ。そしてお宝はそれを自分が持っている限り本人評価額のプライスレスで全然構わないんだ。

なにがきみのしあわせ? なにをしてよろこぶ?(やなせたかし)

それが品物や記憶を宝物にする。宝物になった品物や記憶は自分の心を支えるお守りになる。有形無形の宝物に、自分のしあわせとよろこびを投げかける。それを愛する。愛された宝は勇気をくれる。愛と勇気だけがともだちさ。

主観的で全然かまわんのよん。しあわせとかよろこびは主観的、愛も主観的。

【2024年10月21日追記】
更に5年前の2014年にもパトローナスの話をしていた。


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