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ワタシの薬店づくり 開業までの道のり タスク編

ドラッグストアフィトリートを開業して6ヶ月になります。


開業までの道のりは、とにかくバタバタしていたということしか記憶に残っていないのですが、業務がスムーズになり少し落ち着いてきたこの頃、一つずつ記憶を辿って記録しておこうと思います。

ドタバタだったのも無理はない、何せフランスから日本への本帰国(まだ完全には終わっていない)と同時進行の開業でしたので

その中には日本で住む場所の用意、息子の保育園入園手続き
などを中心に、それに伴う書類の準備なども常に押し寄せてくるような状況でした。

幸い実家でサポートを受けられたからこそできたことです。


ちなみに同時期に開業準備と並行して、拙著「ハーブではじめる植物療法の手引き」の執筆も佳境入り。息子との時間もわずかしかなく、でもそれは無くさないように、原稿を急ピッチで進めながら写真撮影なども入りとにかくバタバタ。こうして今振り返ってもほとんど記憶にないのですが、とても貴重な準備期間となりました。

ここではその辺りには言及せず、開業のためのタスクを思い出しながら記録しておきたいと思います。


・店舗物件探し
・融資の申し込み
・内装打ち合わせ
・内装工事
・店舗備品の購入
・営業許可申請(薬店)

資金が潤沢にあれば、何も迷うことはないのですが
開業準備となると、想定外の出費があるもので。当初の事業計画の計算通りに行くようなら素晴らしいですが、と思います。
情報収集や想像力を働かせて、最後は大きな決断もせねばなりません。

予算オーバーになり他を削って帳尻を合わせたり、また自己資金で補填することもはじめから覚悟していました。

余裕があれば、手続きなどをリサーチして、自分でできる手続きは自分で行うと資金も節約になります。

開業や経営に於いては
時は金なり 何度もこの言葉を思い浮かべて

時間を作るためにお金をつかう
という判断も必要という状況に遭遇することが多くなりました。 

店舗物件探し

お店のインタビュー取材などでもよく聞かれるのですが、お店を構えるエリアはなんとなく、東京・青山エリアに狙いを定めていました。
それまでに働いていたパリのエルボリストリと照らし合わせて客層や利便性などの要素が一致しそうというところも
青山エリアの中でも立地としてはあまり目立たないところで、お店の中に入って外から視線が多く集まることなく、隠れ家的要素のあるところが希望でした。

最終的にはお客様が苦なく向かえるエリアかどうか、そして私や従業員となる方が働くことを楽しめるかどうか、ということも考慮しました。

足で探し回るというよりは、普通にインターネット上で募集してある物件のなかから数件狙いを定めて問い合わせをし、内覧をして最終決定をしました。8月中に決めたい。時には子どもを連れて物件を見学に行っていました。

物件の希望としては、路面店でも人通りの多い通りに面していない静かなエリアであることや、50平米くらいの広さがあること でしたが

ちなみに物件決定までに検討した軒数は全部で4軒。それ程多い方ではないでしょうかね。

青山エリアで希望の物件がなく、原宿エリアまで拡大して探したら、現在の物件に出会うことができました。100%希望通りというわけではありませんでしたが、重視していた立地の面や建物の構造としては希望通りだったため、こちらに決定しました。ハーブを扱う上で日当たりが良すぎないところも良い点でした。

物件は巡り合わせの要素が大きいため、ある程度余裕を持って探すことも重要ですが、なかなか即決はできないというのも正直なところです。
最後は勢い、も必要ですね。

というのもこの物件の選定が事業計画、融資の申し込みに大きく影響します。その物件の契約金や月々の家賃等の経費を見積もりから予算に実際に盛り込まなければならないからです。

同時進行で行わなければならないため、かなり焦っていたこと記憶しています。

融資の申し込み

事業計画書はだいぶ前からあーでもない、こーでもない と色々なケースを想像しながら計算をしていましたが最終的にどこに着地させるかが難しく悩みました。

毎日、何人のお客様がいらっしゃるかなどは想像もつきません。予想を大きく外さないようにもあらゆるパターンで何度もシミュレーションしました。


最終的には専門家のサポートを得て申請に必要な書類を作成し、申し込みました。ただ自分のやりたい事業と自分の経験に不整合はなく、ある程度お客様の顔の見える事業をしたいという軸はあったのでそれに則った現実的な数字を出すことで信頼度が高まったように思います。
融資の面談ではPRが大事になってくるね!など前向きなアドバイスをいただくこともできました。

実際にかかる経費は現実的な数字に近ければ近いほどよいので、できれば見積もりをしてもらった上で算出できると良いですよね。
ただ内装工事なども闇雲に当たっても、すぐに打ち合わせができて見積もりが得られるわけではないので、タイミングを合わせることも重要になってきます。

しかし大きく見積もりを外してしまったのが、内装工事費。
融資申し込みまでに業者からの見積もりが間に合わず、結局予算に盛り込んでいた額の2倍くらいの工事費がかかってしまいました。

内装の打ち合わせ〜工事

最初の打ち合わせは設計士さんと現地調査。スケルトンの物件でトイレのみ設備として残っている状態でした。コロナ禍の影響でトイレが手に入らない状態だったので、これは助かりました。トイレ以外では温水器、電話機などが手に入らず、オープンしてからしばらく経つまではどちらもない状態が続いていました。

打ち合わせのために夏から秋にかけて何度か設計会社に出向き、図面やパースで完成予想図を見せてもらいながら打ち合わせをしました。
棚も作りつけてもらうような形で色々な案を出してもらいました。

この打ち合わせが複数回に渡り、何度も見積もりをし直してもらって納得いくまで修正の提案をしてくださいました。
担当していただいた女性がお店のコンセプトを気に入ってくださりとても話しやすくて頼もしかったです。

一番初めの想定では11月には着工できるかな?と考えていたのですが、
実際に工事に着手したのが12月に入ってからでした。

費用面でも業務としても一番大変だったのが内装でした。

ただ素材や色を選ぶ作業は、ひとつひとつお店が形になっていく過程を目の当たりにして楽しかったです。

予算、耐久性、デザインなどを考慮して素材を選択

薬店(医薬品店舗販売業)の許可申請

図面が出来上がった段階で、保健所に相談に行きます。
問題点があれば指導してもらえます。
あとは工事が終わって引き渡しの際に立ち会い検査です。

年末年始を挟まないようにと保健所の方が気を利かせて早めに進行してくださいました。

記憶によると、引き渡しが12月17日。

その後すぐに保健所の方が立ち会い検査にきてくださって
許可証が出たのが12月22日くらいだったような気がします。

それを卸さんに提出して、取引開始。
年始には漢方薬や薬草を納入してもらいました。

同時に進行していたハーブティーの輸入も同じ頃に

商品が納入されてからは急ピッチで価格を決めたり備品の購入に走ったり
色々なハプニングが重なりお店の開店日もずらさなければならなかったりと想定外の出来事もありましたが

この状況でよく開店まで漕ぎ着けた!と振り返るたびに思います。

それもたくさんのサポートをいただけたお陰です。
これからもお店がみなさんのお役に立てるように少しずつではありますが進化していきたいと思います。

どうぞよろしくお願いします!

フランスから第一弾ハーブティーが届いた頃




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