助産師ってどんな仕事?
妊娠してから
『助産師』という職業を知った人が
ほとんどなのではないでしょうか?
今回は、
『助産師』というお仕事について
お話したいと思います。
1.助産師とは
助産師と聞くと、
「妊娠中からお産後まで
お世話してくれる人」
という回答が返ってくることが
多いと思います。
実は、
妊娠~産後までの
関わりだけではないのです。
女性のライフサイクル
(性教育、家族計画、更年期)
に携わる職業なのです。
つまり、
女性の一生に寄り添う存在
出産して
1か月健診が終わると
産院は一旦卒業になりますが、
その後も心配なことがあれば
もちろん相談にいらしていいのです。
また、
性教育について
小学生に行ったりもします。
そして、
更年期の症状に悩む女性に
症状が緩和できる方法を
お伝えしたりもします。
2.私が大切にしている助産師魂
助産師は、
女性の一生に関わる職業ですが、
皆さんの想像するように
妊娠~産後に
関わらせていただくことが多いです。
妊娠すると
心身共にいろんな変化が
女性の体には起こってきます。
楽しみや不安
いろんな思いが
波のように来ては引いて…
そんな感情の中で、
一生懸命に夫婦2人の
新しい命を育てています。
そんな妊婦さんに
寄り添う時には私の中に
いくつか信念があります。
それは、
妊婦さんの思いに自分の心を馳せる
妊婦さんの背景は
人それぞれです。
それぞれの背景を
くみ取りながら
お話をするようにしています。
時には、
心をなかなか開いてくれない
妊婦さんもいます。
そんな時は、
「なぜ心を開いてくれないのだろう」
ということを考えます。
妊娠に対して
どんな感情を持っている?
望んだ妊娠であったのか?
そこに着目して
会話をしていくと
心を開いてくれる瞬間が見つかります。
妊娠がすべて嬉しいことではない
「妊娠」と聞くと
喜ばしいことだと
感じることが多いと思いますが、
喜ばしいと思わない人もいるのです。
その人にとってどう感じているのか
ここを
確認できるような
会話をしていきます。
そうでないと、
その人のこれからの人生に
同じ方向を向いて
寄り添っていくことが
できないのです。
では、
いよいよ出産のときには
どのようにして
関わるようにしているのでしょうか?
私の答えは
黒子になる
夫婦や家族で
新しい命の誕生を迎える場面です。
先生や助産師が
中心になりやすいのですが、
私はあえて黒子になるようにしています。
なぜなら
出産の場面の主役は家族
助産師は
あくまでサポートです。
家族みんなで
力を合わせて赤ちゃんの誕生を
迎えられるように
黒子になってそっとサポートするのです。
家族の時間を大切に、
必要以外の言葉は発せず
静かに無言でその場に寄り添います。
これは、
私が第二子出産のときに
担当してくれた助産師さんが
お手本になっています。
その助産師さんは、
私が話しかけた時や、
必要な時以外は
ただひたすら無言で
空気のような存在でいてくれました。
そのおかげで、
夫と上の子と
いつも家で過ごしているような
空気感の中で落ち着いて
出産をすることができたのです。
さあ、
出産したらいよいよ
育児のスタートです。
ここでも
私が大切にしていることは
黒子になる
育児の手技など
初めての体験に関しては
やり方などを説明しますが、
必要以上に
口出しや手出しはしません。
そして、
なるべく
パパやママに実践してもらいながら
説明するようにしています。
それは、
見てるだけでは身にならない。
実際に経験を積むことで身に付く。
入院中は、
困れば助産師に聞くことができるので
安心して過ごすことができます。
問題なのは
退院してからの生活です。
疲れて休みたい時に
助産師に赤ちゃんを
預けることもできません。
退院までに
育児の経験を積むことが
パパママにとっては
一番大切なことなのです。
新しい家族の生活が
順調にスタートできるように
見届けることが大事なのです。
私は
このような信念で
助産師という仕事をしています。
助産師は
接しにくい印象を持たれやすいのですが、
いつもパパ、ママ、赤ちゃんに
思いを馳せています。
どうぞ、
もっと助産師を頼ってくださいね。
これから
助産師という存在が
もっとみなさんの身近な存在に
なれるように情報発信を
続けていきたいと思っています。