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突発性難聴#3 聴力を失った事よりも、メンタルを保つ方が辛かった

こんにちは!かおりです。
突発性難聴シリーズ第3弾となる今回は、メンタルについて書いていこうと思います。(最後まで無料で読めます)

過去の記事はこちらから▼

今回のトピックスです。

・将来への不安
・不安から立ち直った方法
・シェイクスピアの言葉

突発性難聴になって1番苦しかったのは
「将来への不安」だった

突発性難聴になって数日。もう聴力は戻らないという事を受け入れたものの、聴こえていたものが聴こえなくなったという絶望はとても大きかったです。そしてもっと苦しかったのは「今後、自分はどうなるのだろう」という不安。
身の回りに聴覚障害者がいない環境で22年過ごした私にとって、難聴で生きていくというのは未知の世界でした。

正直、メンタルは最悪でした

言葉にするのであれば、完璧な自分が失われる感覚でした。
周りの音ともいえないような音から、状況を判断して次に人がどう動くのかを予想して気を回したり、聞いてないふりをして地獄耳で情報を収集していた「気遣い」「先回り」の自分を失いました。仕事も今まで通りデキる私でやっていけるのか、そもそも今の仕事を続けられるのか、考えれば考えるだけ落ち込みました。

でも不安を他人に見せたくなかった

家で家族と話すときも、仕事で同僚と話すときも、友人と遊ぶときも、大丈夫だよ〜慣れたよ〜と絶対に弱音を吐きませんでした。周りの人は優しいので凄く心配してくれましたが、笑顔だけは崩しませんでした。

立ち直ったのは友人とのLINEだった

ある日、友人からLINEがきました。
「かおり、調子はどうや?」
彼は大阪に住む会社の同期でした。
「ぼちぼちやってるよー」
その日も私はそれで終わるつもりでした。しかし、彼から「無理してるんとちゃう?」「吐き出した方がええで」ときて、少し位弱音を吐いてもいいかなと思いました。「うん」「ちょっと辛い」。彼からの返信はこうでした。

「辛い事100個、書き出してみ」

私は1つずつ、LINEで送りました。
「仕事続けられるかな」
「右側から話しかけられると全く気がつけない」
「友達の声が聴こえないの辛い」
「家族に迷惑かけてて辛い」
「目眩しんどい」
「世界が半分になったみたい」
「キュウリ食べたときのシャキシャキが聴こえん、味がせん」
「剣道続けられるかな」
「上司が凄く心配してくれてて、顔見るとと泣きそうになる」
「異動させられるかな」
ぐちゃぐちゃに泣きながら、1つ1つ送りました。全てその場で既読がつきました。

「まだ10個〜」

ふふふ、と自然に笑いがこみ上げてきました。東京と大阪。距離はありましたが、隣にいてくれてるような気がしました。
それからも1つ1つ送りましたが、涙は少しずつとまっていきました。

「まだ34個やで?もうないん?」
「そうか、お疲れ様」

私の悩みは34個でした。100個で足りるかな、と思っていましたが、思っていたより少なくてびっくりしました。1つ1つ書き出してみて、嗚呼、自分はこんな事に不安を感じていたんだなぁと冷静になる事ができました。

可視化する事の大切さ

コロナも始めの頃は、未知のウイルスに対して何をしていいか分からずに、不安だけが蔓延していましたよね。突発性難聴になった私も、どうなるのか、何をしたらいいのか、漠然とした不安だけが勝って、何に対して不安を感じているのか、どうしたらいいのか、分かっていませんでした。
それを彼と一緒に書き出す事で、自分の気持ちに整理がつき、漠然とした不安がなくなりました。

シェイクスピアの一節

赤毛のアン10作目『アンの娘リラ』で、アンの息子ウォルター・ブライスが、シェイクスピアの名言を引用してこう言います。

~恐れている痛みそのものより、痛みを恐れる気持ちの方が、遥かに伴う苦痛は大きい~

説明不要ですね。この言葉に尽きます。何か、辛い局面に立たされていて悩んでいた人には、この言葉の真の意味を理解できるのではないでしょうか。

今回はここまでです。
長文にお付き合いいただきありがとうございました。スキ♡いただけると頑張れるので、良かったらお願いします。次回は何を書こうかな…コメントも募集しています!

では、皆様、良いお年を!

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