0123_露草

1/23のバースデーカラー ; 露草

・1月23日の誕生色;露草
・色言葉;若々しさ・情緒・集中力
・パーソナリティ:平和で静穏な心の持ち主

この色は、露草の青い花の色に由来しています。

露草はツユクサ科の一年草で、古名をツキグサ(月草、鴨頭草)といいます。
野生の露草は日本中の至るところに自生しています。
この露草の花を積んで手のひらで揉むと淡い青い汁が出ます。
栽培種の露草は、青汁を採取するために野生の露草を改良したものです。
その青汁は友禅染などの下絵用に使用します。

栽培種の露草から採取した青汁を繰り返し和紙に染み込ませ濃い青にします。
それを青紙、青花といいます。
京都の下絵専門の職人は、青紙の小片を器の中の水に入れ、青紙から出る青汁を筆につけて下絵を描きます。
下絵の青は、染色後に水洗いをすることで消えます。
江戸時代には青花は絵具として用いられた記録があるそうです。

染織の時に使用する道具の一つに「青花ペン」というものがあります。
私も染めの下絵を書く時等に使用するのですが、水洗いをすると線が消える、とても便利なものです(洋裁などをする方が使う水で消えるチャコペンと同じようなもの)。
合成の下書き用のペンですが、これももともと、露草の青汁に由来して「青花」ペンと呼びます。

古くには、山藍と同じように原始的な摺り染めに使われたそうです。
ただ、この色は水に遭うとすぐに流れてしまうような弱い色素のため、なかなか定着しないものでもありました。
そのため、古く『万葉集』には、露草の花の色を出して気の変わりやすい人と聞いていると、ためらう気持ちを歌った歌があります。

今でも、滋賀県の琵琶湖の東、草津市でわずかながらツユクサ課の大帽子花という、いくぶん花の大きな品種が栽培されているといいます。見に行ってみたいものです。

万葉集の時代から身近な存在であった露草。
人は、その美しい青に魅了され、なんとかその青い衣を身に着けたいと思ったのではないかと想像します。

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