命の経済(ジャック・アタリ)を読んで
●感染症と世界史。感染症対策で打ち勝った国が勢力を持つ
訳者の坪子さんが書かれていた「事実から目を背けず、過去の事例から学び、未来について考えていくことで初めて自分の人生を生きられる」の言葉が重い。
歴史は繰り返す、歴史から学ぶ。今回の感染症対策も過去の事実から学び、対策を立てられることも山ほどあると感じる。
昨年から積ん読になっている「サピエンス全史」、「銃・病原菌・鉄」もリフレッシュ休暇を活用して読もうと思った。
●リベラルアーツの分野を今年は深めたい
世界史は暗記&カタカナが覚えられずに苦手だった。単調に歴史を年代を追って学ぶのではなく、軸との掛け合わせで歴史をみることで広がりを持つことを実感。上記の感染症や各国の勃興という軸に加えて、私の好きなワイン×世界史という軸でも知識を広げられたら面白いと思う。
リベラルアーツの分野は専門家のお話を聞いたり、ディスカッションをしたりすることで学びが深まる分野。「学び方」も検討要。
●「世界から見捨てられた層の存在」と今回のパンデミックの一因であることを改めて認識
・世界人口の45%以上は満足のいく衛星設備を利用できない
・40%以上の人の住居には手を洗う設備がない
・20億人以上の人は水洗式トイレを利用できない
・石鹸を利用できる家庭:セネガル20.8%、チャド55%、トーゴ65.4%
・世界人口の少なくとも10%は汚水灌漑によって作られた食料を手にする
・世界人口の半分以上の食料は衛星状態の疑わしい状態で販売
→「命の経済」のなかで、私・当社ができる活動はSDGs/ESGの啓蒙活動であると思う。もう一押しできる活動がないかを考えたい。
●本の中身について
これまでの感染症と世界の歴史、今回のコロナの各国の対策状況と課題、今後の対策、どれをとっても示唆に富む。固い内容の本にも関わらず、内容に惹き込まれ約1日で読了。昨年「シン・ニホン」を読み終えたときと近しい読後感(頭の中で鐘がゴーンと響く)だった。