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長男と次男 34 《不登校実録》

久々の適応教室へ


8月下旬から大幅に低調気味だった次男
やっと少しずつ笑顔が戻ってきた。

適応教室で調理実習があると連絡があり
次男にすぐ伝えて、反応を見てみる。

すると
「行きたいなぁ。でも今はそうやけど明日はわからん」
うんうん正直でよろしい。

「んじゃ先生にそのまんま伝えておくね。
先生も、作るところからは無理でも、
お昼食べる時から来れるならそれでもいいよってさ」

昔なら無理して「行く」を宣言していた次男。
正直に状態を伝えられるようになったことは
きっと大きな進歩だ。

翌朝、どんな感じかなぁと様子を伺っていたら…
「行く!」
よし、じゃぁ母は弁当箱にお昼を詰めるよ!

朝は緊張で真顔だった次男は、
無事に全工程参加し
別人のように笑顔で帰宅した。

「適応教室はほんとに居心地がいいよ。
新しい友達もできた!楽しかったぁ~!」

勇気を出して行って、楽しい時間を過ごせたね。
本当によく頑張った次男は
翌日は相当な疲労困憊状態だった。

たとえ居心地のいい場でも
最初に踏み出すところで
恐ろしいほどのエネルギー
を使っているのだ。

何か月かぶりの適応教室。
「また行きたい」と思える場があって良かったし
楽しめる気持ちが戻ってきて少しホッとした。


周りとの距離感


入学以来、友達や先輩との距離の取り方に
深く悩んでいた長男。
一時期は私にさんざん八つ当たりしてきて
結構私もしんどかった。

でも、軽音楽部でライブを重ねるごとに
八つ当たりもなくなり、落ち着いてきた。

この前は軽音楽部の合宿に参加。
先輩との交流も少しずつ。
同級生たちと初のほぼ徹夜を敢行したらしい😊

そんな長男と、先日ふたりでランチをした。
久々にゆっくり喋ったかも。

うまく流れ始めたように見えた長男の時間だが
本当はまだ人との距離感には悩んでいるという。

彼は彼なりに
最初の一歩にエネルギーをつぎ込み
人の中へ飛び込んでいるのだろう。

でも少しずつ友達も増えている。
踏み込んだ先に少しずつ広がりを感じ、
長男も奮闘しているところなのだ。

長男にはこんなことを伝えた。

一瞬で距離感を飛び越えて、
他人の懐にあっさり入ってしまう人もいるよね。
でもそんな人はほんの一握りで、そこと比較する必要はないんよ。
自分のスタイルがあるんだからさ。
長男には小学校の時からの親友もいるやん?

すると長男が言う。

あとは○○とか△△もやなぁ。

高校の友人の名前も出た。
次男と違って、
不登校の間は友達との交流がなくなっていた長男。

やっとのことでできた高校の友達。
そして少しずつ増えてきた大学の友達。

高校の友達、大学の友達と遊ぶ世界線があることすら
まったく想像もしていなかったわけやん?
あなたのやり方で、大事な友達ができてるから大丈夫!

長男はもう大人だ。
母の言葉をどこまで素直に聞いたかはわからない。

でも、これまでとは全く違う新しい世界に飛び込み
不安を抱えながらも楽しんでいこうとする姿に
少しでも声が届いてくれたらいいなぁと
母は心から願っている。

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