観続けてきてよかった。これは大人の特権ですね。【劇場版ドクターX感想によせて】

先日、劇場版ドクターX FINAL を観ました。
観終わって思いました。「時間の積み重ねを体感できてよかった!」ということ。
そしてそれは大人の特権だよなあと思うのです。

ドクターXといえば、2012年から12年間、テレビドラマが7シーズン放映された作品。私は第1シーズンから欠かさず観ていました。

放送開始時にはすでに大人だったので、今と似た感性でずっと視聴してきています。これがもし、自分が今20歳だったら放送開始時は8歳。視聴していた可能性はゼロではないものの、話を理解できてはいなかったでしょう。

だから、映画を観ても今ほどは「これで終わりなんだな」「集大成なんだな」とはなっていなかったはずです。

↓↓以下、映画の感想に続きます↓↓

第1シーズンから、未知子が周りに一切忖度せずに、あの手この手を使って患者の命を救おうとするのをずっと観てきました。その姿勢は、12年間ずっと一貫していました。

一方で、未知子と周囲の関係性は少しずつ変化しています。
加地や原、海老名先生、今ではすっかりバディになっている博美とも最初は距離が遠くて。初期の未知子って本当に一匹狼という感じなんですよね。
一緒に働いて手術をする中で、少しずつですがお互いに信頼できるようになっていきます。

ただ、そんな関係性の中で唯一昌さんとだけは、最初からお互いに信頼し合っていました。神原名医紹介所での2人のシーン(だんだんいろいろな人が乱入するようになりますが笑)もたくさんありました。

未知子と昌さんの積み上げた関係性があったからこそ、それをずっと観てきたからこそ、最後の手術シーンでの決断の重みが嫌というほどわかったし感情移入したんですよね。

でも、「昌さんを捨ててまで患者を助けるという選択をする大門未知子」は、決して劇場版だから盛り上げようというぽっと出の展開ではなく「通常運転の大門未知子」なんだよね・・・。ため息をつくくらい。

もちろん子どもの頃の未知子と蛙のシーンや、昌さんが患者のために自分の輸血をするシーンで、初見の人でもわかるように描いてはいます。

でも、今までのドラマで医師免許はく奪されそうになったり、手術器具盗んだり、感染症にかかったり・・・「どんなリスクを負っても目の前にいる患者を助ける」という行為が12年分あったから、こういう帰結になるということも受け入れられたんです。

中の人つながりで恐縮だけど、これ、同じく長期放映中の相棒劇場版で、岸部一徳さん演じる官房長(主要キャラ兼ラスボス的存在)が退場したときは、インパクトはあったけど「映画で主要キャラ殺すのは反則じゃん」とモヤモヤしたのですが、今回は納得できた。

常人だったら全くわけのわからない選択が、常人に理解できるようになっていた。これが常人である私の、長年の視聴効果でございました。

でもしっかり昌さんもあきらめないというところが、未知子らしいなとも感じた次第です。

年をとることって悪い意味にとらえられがちだけど、こういう年数の重みを味わえるようになったのは大人の特権だなと思った、そんな劇場版ドクターXでした。

12年間、ありがとうございました。

↓↓以下、おまけの一言ツッコミ感想↓↓

・普通、上空から海に落とされて「いったーーー!」ではすまない笑
・森本先生が釣り人やってても、「まあ・・・森本先生だしな」ですんでしまう。おそるべし森本先生(ユーチューバー転身の前科あり)
・ついに「御意ってなんですか?」という禁断の質問が飛び出す。
・着メロまで「唯一無二」という東帝愛
・ショートカットの城之内先生がかわいい(内田有紀さん変わらなさすぎじゃない?)。
・小さいお花で喜ぶ海老名先生がかわいい(エンケンさんにかわいさを感じられるドラマ、それがドクターX)。
・卒業アルバムに「ケーキ屋のきんちゃん」が映っていたのは本当ですか?
・神津院長が大真面目に改革しようとしていても、相手がドクターX時空の人たちだから何か笑ってしまう。
・加地先生、リストラ!(ブッブッブーー!)
・ドシリアスな話してるのに、背景に×印つけられた加地先生が大画面で映っているせいで集中できない笑
・請求書3万円は、未知子の金銭感覚がいよいよわからない。
・最後よかった、宇宙旅行に行かなくて(いろんな意味でインパクトありすぎたシーズン3最終回)
・エンドロールありがとう!!




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おなつ
読んでいただき、ありがとうございました。おなつの記事一覧はhttps://note.com/kaonatu/n/nfee4335744e2から飛べます!これからもよろしくお願いします!!

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