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グランメゾンパリ映画感想

観てきたので感想書きたいと思います(ドラマ版グランメゾン東京も視聴済)。
うっすらネタバレ注意です!!

王道を王道通りに仕上げる大変さ

私が思うグランメゾン東京は、シンプルなドラマでした。
「ナッツ混入事件の犯人は誰か?」など細かい部分での縦軸はあったものの、要はゼロから仲間を集めて三つ星をとるというドラマです。
ジャンプ漫画、その中でもワンピースに近い感じ。シンプルなドラマは見やすいんですよね。展開がわかるから。

で、映画ですよ。
結果的には「最終的にたぶんこうなるだろうな」という予想通りの展開に落ち着きました。
落としてから上げるという流れは、テレビ版でもスペシャルドラマでも観たので、一括りにまとめると同じです。

ここまで書くと批判しているように見えるかもしれませんが、違います。
私は、グランメゾン東京が大好きなんです。録画を保存しているくらい。

何でかというと、料理人たちの熱さや大変さがこれでもかというくらい伝わってくるから。

このドラマではどうしたら料理を一番おいしくお客様に召し上がっていただけるか、試行錯誤する料理人たちの場面がたくさん出てきます。
主人公の尾花をはじめ「あなたたちいつ寝ているんですか?」というくらい料理にかけていて。
リアルで私はこんなには働けないけれど、これくらい打ち込めたらいいなあと思います。観ているうちに背筋がシャンとなるドラマなんです。

それで、何でこんなにもまっすぐテーマが伝わってくるのだろうと考えたら、やっぱり話がシンプルだからではないかと。

伏線がどうとか、毎話の考察とか、ラストの大どんでん返しとか、そういった余計なものを考えずに観られるドラマだったからだと思ったんですね。

こうした料理に対する熱い思いは、映画でも健在でした。
素人的には、映画だとつい余計なものを加えたくなりそうなんだけど。

話的にはど定番。でも「シンプルなあらすじを期待通り面白く描く」って、ある意味では大どんでん返しより難しいんじゃないかな。話の奇抜さで持っていけないから。

映画で観るからこそ価値がある、パワーアップした「料理」

映画を観る前から期待していた料理のきれいさに関しては、期待以上でした!

テレビ版でもとにかく料理がきれいだったので、このために映画を観に行ったのもあるくらいだったんですが、それは本当によかったです。
欲をいえば途中の火事いらなかったから、もっといろいろな料理を観たかったくらい。テレビと違った新しい撮り方もありましたし。

高級フランス料理なんて食べたこともないんだけどね。食べていたらもっと違う感想があったのかな。でも食べたことなくても見た目で楽しめるフランス料理ってすごいですね。

劇中でも尾花が「寿司もすき焼きもおいしいけど昔から姿がほとんど変わっていない。でもフレンチは進化しているから、俺はフレンチを始めた」という台詞がありましたが、映画を観ていて同じように思いました。

仮にもし「世界一のすき焼きを作る!」がテーマだったら、それはそれで美味しそうな絵は撮れると思うんだけど、見た目の美しさや「この素材をこうやって料理するんだ…!」みたいな意外性は無かったと思うから。
映像だと実際には食べられないからね。フランス料理ってエンタメ向き。

そしてね、もう一つが音!
これが予想以上にいいです。今後もしグランメゾンパリがテレビで放映されたら観るけど、今回映画でよかったなと思う部分。

エビの殻を向く音、火入れしている音など料理している時の音はもちろん、個人的には料理を食べている時の音が響きました。ナイフを入れた時、噛んだ瞬間の音など、別撮りなのかな?すごく聴こえるようになっていて。

「ああ・・・今すぐ料理を食べている富永愛になりたい・・・食べさせてくれ・・・」となりました。
万が一続編があったら、料理食べる客のエキストラとかありませんかね?私やります!

グランメゾンパリ、映画館で観るべき作品です

というわけでグランメゾンパリ、ドラマファンからすると期待通りの面白さでした。

個人的に「映画の大画面や音響を味わうなら、洋画でドンパチやったり爆発したりがいいよなあ、邦画はテレビや配信でいいや」派なんですが、グランメゾンパリは映画館で観てよかった作品でした。



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おなつ
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