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蝶が咲く 誰もいない荒野の中心で 黒い雲の天井と 涸れた川底に挟まれて ただ一点 その蝶はダイヤよりも煌いていた そのはばたきは この雲のたった一欠片さえ 晴らすことは出来ないけれど その美しい蒼を持ってしても 二度とこの地に水は湧き出ないけど その蝶はもう 同胞を見つける事は出来ないけれど 誰もいない果ての地に その蝶は可憐に健気に飛ぶのだ 無意味であると知っていて 無価値であると知っていて 生まれた場