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映画『プアン 友だちと呼ばせて』

今年の新作の中でも1番楽しみにしていたと言っても過言ではない作品。

後頭部をガツンと殴って香港の面白さを教えてくれたのが『男たちの挽歌』なら、POPでオシャレでそれでいて少し悲しい憧れの香港を教えてくれたのが『恋する惑星』

『男たちの挽歌』はホー哥が、キッドの彼女のジャッキーに「またね」と日本語で挨拶したり、ジャッキーがそごうのショッパーで帰宅したり、香港が日本に憧れてくれていた時代。
実際、レスリー・チャン(張國榮)の『MONIKA』を始め香港の歌星達はJ-POPをこぞってコピーしていた。

それが一転。

『恋する惑星』で香港は憧れの地になった。
英国の洗練された洒脱さと、中国の猥雑さをあわせ持つ香港をクリストファー・ドイルの手持ちカメラが走り抜ける。

そんなワクワク感をくれたウォン・カーウァイ(王家衛)がタイと出会った。

出逢ってしまった♥
私が沼ってるタイに♥
なにコレ、美味しいんですけど♥

ということで、タイの新星『バッド・ジーニアス』のナタウット・プーンピリヤ監督とそのチームの作品ではあるのだけれど、至る所に王家衛の過去作へのオマージュが。

バイクの二人乗りを見れば金城武を思い出し、赤い髪を見れば王菲を思い出す。
ダンスシーンは勿論、レスリー・チャンとトニー・レオン。
更に男2人のドライブシーンは、そのまま『ブエノスアイレス』
他にも色々、丁度今4Kで上映されているWKW4k(ウォン・カーウァイ4K)の各作品。

しかも舞台はN.Y.とタイなのに、あのネオンカラーチカチカした喧騒の香港を感じさせる。
もう何か、ウォン・カーウァイのいる所が香港なのかw

予告では、ラストからが最後の告白とのことだったので、Yドラマ(日本でいうところのBLドラマ)が盛り上がるタイなので、もしや?とワクワクしてたけれど、それはハズレ。
でも悲しいけどとても気持ちの良い終わり方だったし、その後にかかる音楽が涙が出るほど素敵だった!
仏教の国タイ🇹🇭らしく『輪廻転生』を感じさせる歌詞は本当に心に染みた。

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