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【創作小説】まわれ!今川やきくん!中国の巻(11)


「しかし…なんだな…」

「どうした? 太鼓」

「オレは世界を回ってるんだが、違う国では 食べるものにも 困っている人間の子供たちがいて…めっちゃ悲しく思ったんだ。しかし、ここには また 違った悲しさが あるんだな…」

「ぺっぺ…」


この あんぽんたん、意外に 月餅たちの話を聞いてたみたいだな…。



「この国の行く先は…どこに向かおうとしているのか…。未来を背負う 子供たちの心は いったいどこへ向かうのか…」

「忘れちゃいけない! “ 思いやりの心!” だな!
伝えよう! 何よりもまずは “ 大切に思う心!”だな!」

「ペーーーー!」


「そうだな。オレたちみたいな月餅を増やさないように…」

「カーーーーーーーーッ!なんか 切なくて涙が出てくるぜーーーー!」


今川ダンボよ、叫ばなくてよい…。


「お!! そーだ! 今川ダンボ、今 ひらめいたぜ!」

「ぺ?」

「月餅たちよ! オレたちと一緒に ここを出て行こうじゃないか!?」


「出て行く?」

「そうさ!ここにいたら、月餅たちは いずれゴミとして どこかに捨てられてしまうんだろ? そんなの 絶対ダメだ!」

「ペー!」

「一緒に出よう!!」



続く

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