それぞれの覚悟と責任
「リーダーを育てるには、根気と覚悟がいります。」という話出しから、リーダー育成のスタートアップミーティングが始まりました。介護現場のリーダーを育てるべく、6ヶ月の長期にわたって様々なプログラムが開始されます。そんな中、講師陣の一員として参入させて貰えるというのは、とてもありがたい話と同じくらい、ものすごくプレッシャーのかかる話でもあります。
指導育成に関する研修や講義というのは、ありがたいことにたくさんさせてはいただいております。しかしながら大体が単発開催の中で行われるものであり、
長期に渡って携わるというのは初めての経験です。
それも今回は結構大掛かりな新規事業です。いくら採算度外視のプロジェクトと言いましても、初回がコケてしまうと。もう先はありません。先がないということは、今後に向けてより成長をさせていかなければいけない状況なのにもかかわらず、停滞はおろか衰退させてしまう可能性もありますので、私としても全力で行わなければいけないという責任感を持って挑んでおります。その気持ちはもちろん私だけではありません。
この事業に取り組む皆が同じ方向性を向いて情熱を傾けて準備をしてきました。
そんな中で肝になってくるのは、参加者の熱量になります。いくら教える側が情熱を持って指導したとしても、参加者に熱がなければ、その熱は伝わりません。ですので参加者には本気度が必要なわけですので、その人選はかなりハードルが高くなってしまうと予測はしています。参加者の気持ちが熱いというのは、実は結構いるんです。指導育成の大きな問題として、参加者は熱い気持ちであっても、管理者側に覚悟がないので、
参加者がどんなに実践しようとしても止められる可能性が高いんです。
なので結構中途半端で終わることって多いのが実情です。その可能性を極力減らすために、管理者にも覚悟を持ってもらおうと、本日参加希望者と、その所属する管理職の上司の出席にて、スタートアップが行われました。ここで前代未聞の条件が提示されることになります。ここが私達スタッフの本気度です。優秀な指導者を生み出すというのは、そんなに簡単なことではありません。そしてある程度の損失も覚悟しないと、リスクは負えなくなります。もちろんこちらは将来的に利益を出せる人間を育成するつもりです。ですがその過程で余計な口を出されると、成長させたくても出来なくなります。その本気度を図る手段として、
「この参加者に100万円を預ける覚悟があるかどうか」という条件をつけました。
プログラムの一環として、参加者には100万円の予算で企画をしてもらうことを決めています。その100万円は基本的に何をどのように使おうと、その参加者の企画力に任せます。一般的になにか企画をする場合には、企画書や計画書が必要で、その企画や計画に決裁が降りて始動となります。ですが決裁というのは決裁者が判断するものです。なので計画者には決定権はなく、
その決裁者の考え方に合わす企画を作るしかありません。
それでは優秀なリーダーは育ちません。ましてや自分の考えに責任を持つことも薄れます。私達が図りたいのは、「100万円を投資してでも育てたいのか」という本気度です。もしかしたら100万円を損するかもしれません。もちろん損はさせないように指導するのが私達の使命です。ですが管理者がそれを信じて動いてくれなければ、
こっちも採算度外視でやる意味なんてないわけです。
本気で人を育てたいならばある程度の覚悟が必要です。その本気度を管理者が見せれば、参加者もその粋に答えなければ、真のリーダーにはなれるわけはありません。こっちも真剣です。そのために決裁権のある責任者を同席させました。この事業に興味を示した企業や法人が50数社ありました。そしてこの無茶苦茶な条件に賛同したのが24社。多い少ないではなく、この本気度の高いメンバーで、
優秀なリーダーを皆で作っていくすり合わせとしては、とても有意義な集まりではないかなと考えます。
サポートしていただいたものは、全て天国に旅立った愛犬(怪獣)のお供物に使わさせていただきます。