スーパーマリオブラザーズ3最速攻略

自分はつくづく正当防衛なんだなと思う。

小学生にもなる前から4つ上のお兄ちゃんのやるスーパーマリオブラザーズ3を見ながら、（なぜクリボーやノコノコが踏まれなきゃならんのだ）と怒りでもなく純粋なハテナブロックが頭上に浮上していたのである。

お兄ちゃんがお前もやるかと渡してくれたコントローラーを握って、とにかくジャンプで『敵』たちを飛び越えていく僕に、「なんでコロさへんねん？」と真っ直ぐな目で言ってくる兄を異常だと感じた。

なんでコロさなあかんねん？

『敵』が『敵』には見えない。

まず怒りという感情があんま分かってない年頃だったってのもあったと思う。

それから30年、Switchにファミコンのスーパーマリオブラザーズ3があったので、起動させてやってみる。

相変わらず踏みとどまる。

文字通り踏みとどまる。

ファイヤーになったとて、火をぶつけるなんてできない。

クッパの手下だろうと、なにか事情があるのだろう。

僕はワルモノの命乞いに縄を解いてヤられる最期かもしれない。

つけっぱなしのテレビの街ぶらロケの景色に、歩きスマホが見られた。

歩きスマホクリボー。

歩きスマホノコノコ。

両耳ヘッドホン自転車ハンマーブロス。

電車の列割り込みゲッソー。

駅到着したのに退きも降りもしなパタパタ。

男の方歩きタバコクソカップル子どもできたらどう教育すんねパックンフラワー。

歩きスマホベビーカー目も当てられなボムへい。

自転車の後ろカゴ子ども置き去り郵便局テレサ。

元暴走族総長なんです芸人ジュゲム。

ナンパドッスン。

トラック運転スマホクッパ。

気付いたら全クリしていた。