じんせいゲーム 3
🚗:[所持金]0円 [職業]政治家
🚙:[所持金]1000円 [職業]タレント
🚕:死亡
🚙「いや無し無し無し無し!!!!うそうそ無理無理!!」
🚗「なんで6出すかな…」
🚙「進まないよ俺!進まなきゃいいんでしょ!もっかい回しますもっかい!」
バチィイイ⚡️
🚙「いった!!!!!!!」
ルーレットに火花の余韻が見える。
🚗「もう進むしかないよ」
🚙「進んだらだって!死ぬじゃん!」
🚗「まぁ、俺がどうにかなったから、なんとかなるよ」
👮「石ちゃん!大ファンです!1000円でいいですよ!」
ブォン!
🚙「いけた」
🚗「石ちゃんってすごいね」
🚙「でもどっちも所持金0円」
🚗「そんなことある?」
🚙「まぁ、お互い1回は死んだ命って感じだな」
🚗「絶対に生きて帰ろっ」
🚗「また6か、1、2、3、4、5、6」
🚗「なんで!?もう!!」
🚙「さいふに1円も入ってないけど、どうなるんだこれ?」
👮「さいふが届いてましたよ」
🚗「わっ!またあんたか!」
🚙「どっから入ってきたんだ」
👮「まだ濡れてますけど、中のご確認をお願いします」
🚗「え?…あぁ、はい」
👮「お金、抜かれたりしてませんか?」
🚗「…」
🚙「…」
🚗「…あ、はい、えっとぉ、20000…円?入ってましたけど、無いですね抜かれてますねぇ」
👮「あぁ、それはお気の毒ですね」
🚗「はい…」
👮「では、失礼します」
🚗「ご苦労様でした」
🚙「…」
🚗「…」
🚙「えーっと、何が起こったの?」
🚗「だからあれだよ、カラの財布を渡されたから、もともと財布にお金は入ってなかったって答えてたら、ゲーム上では20000円の不足って扱いになって、たぶん撃ち殺されてたんだよ」
🚙「…ん?どういうこと?」
🚗「だからぁ、カラの財布にもともといくら入ってたかって警察に聞かれて、20000円入ってましたって答えたの!でいまこうして生きてるってことは、20000円が入ってた財布から20000円を失ったっていう、マス通りの解釈を警察がして、俺は殺されずに済んだってこと!」
🚙「…これって、俺がわかんないだけなんかな?」
🚗「もういいよ!回せ早く!」
🚙「割り勘のときとかもマジで頭真っ白になるからなぁ」
🚗「帰り道にその計算を本当に正しかったか多く払いすぎてないか頭の中でやり続けるやつな!わかるから回して!」
🚙「はぁ、お金、増えろ!」
🚙「っしゃああああああああああ😭」
🚗「これはでかいなあ!挿し絵にも採用されてるし」
ボッ
🔥
🚗「火?」
🚙「焚き火だ!キャンプ場だ!そしてきょうりゅうの化石発見!」
🧓「こ、これは新種のきょうりゅうですよ!76000円で譲ってください!」
🚙「どうぞ!」
🧯シューーーーーーー
🚗「ゲホッゲホッ!」
🚙「ケホッケホッ、ケホッ!よーし!76000円ゲーット!」
🚗「消し方どうにかならんのこれ、ゲッヘン!」
🚙「いやぁこれで死からはだいぶ遠のいた!」
🚗「じゃあ俺も続きますかっ!」
ブォン!
カキーン!
パシッ!
👦「すごい!スポーツ選手の人ですか?」
🚗「いや、政治家だけど」
👦「政治家!?政治家なのにホームランボールとれたの!?」
🚗「まぁ、そうだね」
👦「なんで!?」
🚗「なんでって言われても、まぁ、そうだなぁ…」
👦「なんで!?」
🚗「…ボク、ママかパパに言って、このホームランボールを11000円で買」
👦「なんでなんで!?なんで政治家なのにホームランボールとれるの!?」
🚗「…えっとそれはだね、普段から国民の皆様の声を、キャッチ、しているからだよ」
👦「…」
🚗「…」
👦「…」
🚗「…」
👦「へえ、すげえや」
🚗「うん、すごいでしょ」
👦「すごい」
🚗「ありがとう」
👦「すっげえ」
🚗「うん、すごいんだよおじさんは」
👦「すごいおじさんだ」
🚗「そう、すごいおじさんだ」
👦「うちのパパよりすごいや」
🚗「そうかもしれないね」
👦「パパもすごいけどね」
🚗「そう、そりゃそうだ、パパもすごいよもちろんそれは」
👦「パパのすごさってね、計り知れないんだよ」
🚗「難しいことば知ってるねえ、あの、そのパパ呼んできてもらえる?」
👦「ママはパパのその計り知れなさに惚れたんだよ」
🚗「そうなんだぁ、でね、そのパパとママを呼んできてもら」
👦「パパだってママの計り知れなさに」
🚗「呼んできてもらえるかな!?パパとママを!」
👩「ちょっとうちの子に何してるんですか?」
🚗「…あ、親御さんですか?」
👨「そうですけど、息子がなんかしましたか?」
🚗「いえ、あの、ホームランボールをですね、僕がキャッチして、それを欲しがったので」
👦「欲しがってないよボク別に」
👨「欲しがってないと言ってますが」
🚗「あ、そっか、欲しいわけじゃないのか」
👩「えっと、なんなんですかあなたは?どちらさんですか?」
🚗「はい、あの、怪しいもんじゃなくてですね、あ、政治家でして僕」
👨「政治家」
🚗「あっ、急に政治家とか言われたら怪しいですよね!?でも本当で、あっ、この議員バッジを」
👦「なんかおじさんね、11000円って言ってたよ」
🚗「いや!その!違くてぇ、」
👩「あなた!」
👨「いいんだよもう、はい、11000円ですね、差し上げますので、二度と息子に、いや幼い子どもに近付かないでください」
👩「行くわよ」
👦「バイバイすごいおじさーん」
👩「こら!」
ブォン!
🚙「おぉ、おかえり」
🚗「さっと渡せよ!!」
🚙「うるさっ!なに怒ってんの」
🚗「思ってた11000円と違う!!」
(続く)