じんせいゲーム 4
🚗:[所持金]11000円 [職業]政治家
🚙:[所持金]76000円 [職業]タレント
🚕:死亡
🚙「1、2、3」
🚙「おぉ給料日!家を早いもの勝ちで買える!家か、何があるんだえーっと」
🚗「ちょっと待って!給料日って、ふつう通り過ぎてももらえるよね?」
🚙「あー、確かに」
🚗「ほらここにも、前にも給料日あったよ」
🚙「あー、気付かんかった」
🚗「ってことは俺もう2回分の給料が入ってるはずなんだけど」
🚙「俺もそうか、この回で2回目ってことか」
🚗「その給料ってどこにあんの?」
🚙「さっきの財布は?警察から届けられたやつ」
🚗「えー、いや、カラだったし」
🚙「俺の給料も全然出現しないな」
🚗「通り過ぎたら給料もらえないルールなのかとも思ったけど、お前はピッタリ止まってるもんな」
🚙「そうなんだよ」
🚗「んーどういうことだ?ないよなー、…あれ?」
🚙「なに?」
🚗「なんか財布にカードが」
🚙「カード?」
🚗「じんせい銀行………キャッシュカード?」
🚙「キャッシュカード!キャッシュカードじゃんそれ!それ!振込だよ!給料は振込!」
🚗「おー!なるほど!」
🚙「あった!!俺も!!じんせい銀行!!」
🚗「えーどこに?」
🚙「オーバーオールの前ポケット!」
🚗「ずっとあったってことか」
🚙「言ってくれなわからんって!」
🚗「でも俺の財布はさっき警察に届けられたから、ずっとあったってわけじゃないんだけど」
🚙「あぁ、まぁ、それ言い出したら俺のオーバーオールもタレントになってから出現したからな」
🚗「なんか理屈がわからん!このゲームは」
🚙「まぁいいじゃん。ってことはぁ、銀行かATMがどっかにあるはずなんだよなー」
黄色い砂の山がATMに変身した。
🚗「理屈がわからんって!」
🚙「指摘したらやってくれるみたいなことかな」
🚗「女から見た男みたいなこと言ってるけど」
🚙「警察に射殺された🚕は砂になって、その後ATMになったってわけか」
🚗「人の命で遊ぶなよマジでこのゲーム」
🚙「やろうって言い出したのお前だからな」
🚗「まぁまぁまぁとりあえず残額は、えー、まずカードを入れてください、で、残高確認、で、はい」
預金残高
40,000円
🚗「…あれ?ちょっと待って、政治家の給料って確か…そうそう3万だから、それが2回で、6万あるはずなんだけど…あれ?2万足りないぞ」
🚙「2万、2万ってあれじゃない?さっきの財布を川に落として〜の2万じゃない?」
🚗「えーいや、でもあれは俺の巧みな話術と機転でうまく警察を騙せただけであって、実際は1銭も払わずに済んだわけで」
🚙「そっかわかった、あれ実際に財布に2万もともと入ってて、本当に財布から2万抜かれたんだよ。おかしいと思ったんだよ、あんな“ただの嘘”で射殺されずに済んだのが」
🚗「いやいやいや、だって、ATMの中に給料が振り込まれてたわけでしょ?6万。その6万から勝手に財布に2万なんで行くのよ?意味わかんないじゃん」
🚙「だからあれだよ、2万マイナスになるイベントが発生するマスに止まったわけじゃん、その2万がこのゲーム内のATMから勝手に財布に移動してても変じゃないでしょ、財布だってそのときに初めて出現したんだから。別にいまさら理屈を求めるのは野暮だよ」
🚗「んー?まぁ、そうか、人が死んで砂になってATMになったんだもんな」
🚙「そうだよ、受け入れるしかないんだよ。じゃあ俺の残高は…」
預金残高
60,000円
🚗「え、多くない?」
🚙「タレントは月給2万だから、2回分で、4万のはずだよな」
🚗「あっわかった!ピッタリ止まったからボーナス、2倍だよこれ」
🚙「あーなるほど、月給2万とボーナス4万で、6万ってことね」
🚗「ボーナスはでかいなぁ」
🚙「で、えー、家は、買っといた方がいいんかなでも、買ったことで所持金不足で死ぬ可能性あるし…って、いまいくらあるんだろ?」
🚗:[所持金]11000円(手持ち)/40000円(ATM)
🚙:[所持金]76000円(手持ち)/60000円(ATM)
🚗「これってさ、俺も家いまからでも買えるの?」
🚙「いやぁ、それはもうターンじゃないから無理なんじゃない?」
🚗「やっぱそうか、じゃあこの1回目の給料日の生命保険も」
🚙「入れないね」
🚗「うわー絶対たぶん入っとくべきだったやつだなこれ」
👮「」
🚗「ぅうわぁあ!!びっくした!!」
🚙「わぁああもうなに!?」
👮「どうもどうも」
🚗「いや…出番多すぎでしょ警察」
🚙「何の用ですか?給料日だから警察関係ないと思うんですけど」
👮「あ、これはこれはお揃いで。あのぉ、こないだの交通事故の件なんですけども、自動車保険はございましたか?」
🚙「あ、🚗の話ね」
👮「いえいえ、お二方ともです」
🚙「えっ!いや、僕は石ちゃんだから1000円でいいって言ってたじゃないですかあなたが」
👮「あ、違います違います、自動車保険があるかどうか確認でき次第、改めて精算という形で、仮で前金1000円だけいただいたということです。そちらの議員さんは5000円でしたね」
🚗「あ、はい」
🚙「いや、僕はてっきり、大ファンだから罰金1000円にまけてくれたのかと…」
👮「警察ですよ、そんな私物化しませんよ」
🚙「まぁ、んー」
👮「ところで、お二方、自動車保険はあったんですか?」
🚗「それは、その、実家にあったと思うんですけどまだ確認できてなくて」
👮「さすがにちょっと連絡が遅かったので直接伺ったんですけど、まだ確認できてない?ちなみに嘘をついたら大変なことになりますよ」
🚗「大変なこと…?」
👮「正直に言ってくだされば、大変なことにはなりません」
🚗「はい、では、すみません、自動車保険はありませんでした」
👮「ではばっきん15000円ですので、えー、5000円いただいてたので、10000円いただきます」
🚗「はい、すみませんでした」
👮「確かにいただきました」
🚙「あ、僕もなかったです自動車保険」
👮「では1000円いただいてたので、14000円です」
🚙「はい、14000円です、どうぞ」
👮「確かにいただきました、では失礼いたします」
🚗「ご苦労様です」
🚙「…」
🚙:[所持金]62000円(手持ち)/60000円(ATM)
🚙「…ミニハウスかな。近いし」
🚗「そんくらいが無難だと思う」
(続く)