山見えの丘
「本日ご紹介する商品はこちら!」
「え〜?ちょっと、なんですかこれ〜?」
「こちら、なんだと思いますか?」
「いや〜、え〜、山ぁ、ですよね?」
「山ですか?」
「はい〜、よく見る、山ですよね?」
「なんと、こちら、丘、なんです!」
え〜〜〜!
「丘ぁ〜!?いやいやいやいや、山ですよこれ!山にしか見えませんよ!」
「こちら、メーカーさんが最先端の技術を集約して開発された、ニュースタイル!『山見えの丘』となっております」
お〜〜〜!
「山見えの丘ぁ!?」
「山見えの丘です」
「はぁ〜、その発想はなかったですもう、拍手!」
👏👏👏👏👏👏👏👏👏
「ありがとうございます!ありがとうございます!ではどうですか?こちら、登ってみたく、、ないですか??」
「えぇ!いいんですか!?登りた〜い!」
「どうぞ!お好きなだけ!お登りください!」
「やったぁ!失礼します!」
「…」
「…え」
「…」
「…うそでしょうそでしょ」
「いかがですか?」
「険しくな〜い!」
え〜〜〜!
「険しくないでしょう」
「いやっ!外から見たらすっごい険しそうに見えたんですけどぉ、実際に足を踏み入れてみたらこの険しくなさ!夢ですかこれは!?」
「それが、山見えの丘、なんです!」
「たぁ〜」
👏👏👏👏👏👏👏👏👏
「いやぁ〜もう、感動で涙が出てきちゃいました」
「お気持ち分かります」
「ほんとこちら、素晴らしい商品です!」
「どうでしょうこちら、お買い上げになりますか?」
「でもぉ、小高いんでしょお?」
「はいはいはい、気になりますよねぇ?」
「はいぃ」
「こちら、なんと、」
「…」
「…」
「…」
「248メートルでのご紹介です!!」
え〜〜〜!
「たっかぁ〜い!」
「限界ギリギリまでお高くさせていただきました!」
「これ以上高かったらもう山ですもんね!」
「そうなんです!これ以上低かったら小高いんです!」
「小高い丘ならどこでも手に入れられますもんね!」
「そうなんです!お高い丘は当番組限定でございます!早い者勝ち!今すぐお電話を!」
「でもぉ、オペレーターの人数、少ないんでしょお?」
「30人です!」
えーーー!
「多い〜!」
「限界ギリギリまで多くさせていただきました!」
「これ以上多かったら山のような人数ですもんね!」
「そうなんです!あくまで丘のような人数の範囲でお待ちしております!」
「1100キャパに200人と、200キャパに200人だと感じが違いますもんね!」
「わかりやすい!」
👏👏👏👏👏👏👏👏👏