ごはん食べたら眠くなるバグ
ここ、食サポートセンターには、今日も食に関するご意見が寄せられています。
プルル「はい、こちら食サポートセンターです」
「いい加減にしろよお前ら!」
「どうされましたか?」
「ごはん食べたら眠くなるのいい加減にしろって言ってんだよ!」
「はい、その症状は全く正常でございますので」
「正常か異常かはどうでもいいんだよ!こんなのバグだろ!人間のバグ!」
「バグではないかと思」
「神が人間を作ったときになんか間違えたんだよ絶対!その証拠に神が関与してないゲームでは肉とかおにぎりとか食ったら元気になるだろ!肉とかおにぎりとか食って眠くなるゲーム見たことあるか!?」
「ゲーム…に関してはお答えしかねます」
「とにかくごはん食ったら元気になるように設定しろって言ってんの!あーおなかすいたー力が出ないーってなってごはん食ってあー眠いーって意味わかんねえだろ何やってんだよ何千年もこんなバグ放置してさ!」
「食べ物の消化にはエネルギーが伴いますので、食べる量を減らしていただくとか…」
「食べたら食べただけ元気になるだろゲームだったらおい!」
「ゲームに関してはちょっと…」
「ゲームの食についても勉強しろ!食サポートセンターって言うんだったらよ!」
私はそう言われてハッとしました。
確かに、あらゆる食に関するご意見に寄り添うべき立場の私が、耳を傾けるどころか逃げてばかりいました。
その日から私は、手当たり次第にゲームをしまくりました。
あの方が言う通り、食べ物を口にしたキャラクターは漏れなくパワーアップしており、それによる弊害、たとえば眠くなったり思考が鈍ったりという描写は皆無でした。
これは現実の人間と乖離するものです。
このままではいけない。
私がなんとかしなければ。
プルル「はい、こちらゲームサポートセンターです」
「おいなんかキノコ食ったマリオが寝るんだけど!」
プルルル
プルルルル
プルル
プル
プルルルルル
プルルル
プル
プルルルル