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改正電子帳簿保存法[令和4年1月1日施行]国税関係書類(1)-留意点-

改正電子帳簿保存法における国税関係書類における留意点を書いてみます。


ー 国税関係書類 ー

法律により保存をしなければならない書類(法2条二)

全部又は一部について、一貫して電子計算機を使用して作成できるもの(法4条②)


とされています。
まず、留意点から見ていきましょう。


国税関係書類の留意点

会計事務所や記帳代行業者に委託している場合も要件を満たしていてば該当する(通4-3)

書類は、作成されると直ちに保存されるため、課税期間の中途からでもそれ以後の作成分を保存できる(問6)

備付期間がなく、作成と同時に保存が開始されるため、保存する書類の記録は、作成中のものではない(問21)

 請求書のように相手方に交付される書類の記録の場合
  これを書面に出力して相手方に交付した時点のもの

 相手方に交付されない書類(決算関係書類等)の記録の場合
  書類の性質に応じ、その書類の作成を了したと認められる時点のもの


一部の書類について適用することもでき、作成の実態に応じて、それぞれの区分ごとに適用できる(通4-2)

注文書の写しのみ
■注文書の写しのほか、領収書の写し見積書の写し請求書の写しなど
■注文書の写しのみ、又は注文書の写しのほか、領収書の写し、見積書の写し、請求書の写しなどを
 本店のほか事業部若しくは事業所ごとに


書類の作成されるタイミングとしては、作成中のものは除外して、相手に渡した時点か作成が完了した時点、ということで、判断はしやすいと感じています。
また、区分ごとの適用も可能ということですが、その区分で分けられる業務の流れになっているのか自社の状況を把握するのが良いかと思います。


関連条文等

電子計算機を使用して作成する国税関係帳簿書類の保存方法等の特例に関する法律第法2条二、法4条2項

電子帳簿保存法取扱通達4-2、4-3
(電子帳簿保存法取扱通達解説(趣旨説明))

https://www.nta.go.jp/law/joho-zeikaishaku/sonota/030628/pdf/01.pdf

電子帳簿保存法一問一答【電子計算機を使用して作成する帳簿書類関係】問6、問21

https://www.nta.go.jp/law/joho-zeikaishaku/sonota/jirei/pdf/0021006-031_01.pdf

おわりに

留意点は、特別難しい内容ではないと考えられます。

しかし、例えば、同じ部署内で領収書、請求書、注文書、見積書の発行者が異なる場合、発行者に関わらず、領収書は電磁的記録で統一、ということが可能かどうか、確認をしてみると良いでしょう。

確認をして、要件に合致する体制へ変更をした方がよいケースもあり得ますので、収益を増やしていくためにどのような管理が望ましいか、という視点で捉えていくと、より良いかもしれません。

今後、ペーパーレス社会がますます広がっていくことを想定しますと、制度をしっかりと理解して、体制構築をしていくことは社会的にも良い方向と考えています。

随時更新をしていきますので、引き続きご覧頂けますと嬉しいです。

これからも、どうぞよろしくお願いいたします。

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