還暦ゴルファーの闘病記 「闘病記から共生記へ」
こんにちは。還暦ゴルファーです。
12/2に最終の抗がん剤投与を終え、12/6水曜日に無事退院して来ました。ヘッダーの写真は6日の朝日。病室から朝日が見える贅沢な入院生活でした。
「あ〜終わった!終わった!!」と意気揚々と退院したのも束の間、ステロイドが切れた金曜日には体力ゲージがゼロになり、朝散歩も少し歩いただけで、へたり込んでしまって…。
こんな事は初めてでした。
それから月曜日の一昨日まで、ほとんどの時間をベッドの上で過ごしました。
倦怠感や痛み(手指のピリピリ、生検の傷跡、抗がん剤漏れ跡、歯茎、頭、などなど)が絶え間なく襲って来ました。少し動くだけで息も絶え絶え。顔色も真っ青です。
前回の副作用が楽だったので「今回も大丈夫かも」と楽観的だったのですが、粉々に打ち砕かれました。
前回はひとえに輸血のお陰。
輸血パワー恐るべし。
手指の痺れは手のひらまで広がり、足指へも。
粘膜が潰瘍になるのは今までもあったのですが、今回は今までの薬も効きません。
そして何より驚いたのが、今までに無かった副作用が新たに出た事です。月曜の午後、鼻をかんでいると(鼻毛も無くなったのでダイレクトに流れて来て、ティッシュが手離せません)痛みを感じたのです。
「ん?」と思って鏡を見ると、赤いポッチリが出来ているではありませんか!鼻の下だけではなく、顎の辺りにも点々とあります。
「あれ?」と思って鏡を上に向けると額には無数のポッチリが…。「えー!!」と思ってググってみると、やっぱり抗がん剤の副作用の様です。
最後の最後に出たんですね。
今まで頑張ってくれてありがとう。
このポッチリは赤い発疹の真ん中に黄色い膿みたいなのがあって、どう扱って良いのか悩みます。お薬手帳のアプリやwebで調べた限りでは、今手元にある軟膏を塗っても大丈夫そう。
取り敢えず実験的に鼻の下と額に塗って寝ました。朝起きてみると、少し小さくなっている様子。「20日の外来まで待てないから(担当DR.の外来診療は火水のみ)診てもらいに行こうか」と考えていましたが、これなら来週でも大丈夫かも。
病院で診察を受けるほどの体力が、今の私にはありません。。
副作用なら、少しずつ良くなっていくはず!
と言う事で自宅療養中。
頭痛が酷いものの、リビングで過ごせています。朝散歩もゴールまで往復出来ました!
退院して2週間目に入るので、今までの経験から行くと一日一日と楽になるはず!!
そしてもう治療は無い!!
あ、入院中数名の看護師にお聞きしてみたのですが「治療開始からずっと味覚異常や睡眠障害が継続しているパターン」は聞いた事がないとか。
DR.が「還暦ゴルファーさんはポライビーの副作用が強いみたいですね」とか「シェーグレンの影響ですかね」とか言うわけですね。
そうかぁ。
皆さん、次のクールまでには戻るんですね。。
でも今回私が受けたのは昨年認可されたばかりの、新しい分子標的薬を組み合わせた抗がん剤治療。まだまだ副作用など明らかになっていない部分もあるでしょう。
それだけに、この治療を受ける事に躊躇いもありました。DR.が「今までの標準治療だと、経験上あまり予後が良くない」と少し言い難そうに仰ってくださらなかったら、受ける事を決断出来なかったでしょう。
理由を知り、納得する事が何より大切ですね。
そもそも癌になったのが今年でなければ、選択出来なかった治療だと考えると有り難いです。
「還暦から始めても成長する」という事を記録に残したくて始めたnote。ゴルフ以外の事も書きたくなって『徒然草』というタイトルで、その時に感じた事を書く様になり、noteは私の生活に欠かせないものになりました。
癌の告知を受けて「ゴルフでもないし徒然草とも違うし…」と付けたタイトルが『闘病記』でした。
「命を賭けた闘いかぁ」と考えたのも事実。
でも日が経つにつれ「闘い」という言葉に違和感を抱く様になりました。それは私がいつも病と共生して来たからでしょうか。
私が共生している病たちは、こちらの記事に。
とは言え、今回は週単位で進行する癌。
やっぱり癌細胞とは闘う事になるわけで…。
正常に頑張っている細胞まで破壊する治療って切ないですね。そして、破壊されても再生しようと頑張ってくれる私の細胞達。愛しいです。
【朝日のパワーを取り込む計画】を実行していると、細胞の隅々まで感じる事が出来る気がします。
お陰様で最終の6クールまで、決められた3週間毎に実施する事が出来ました。年明け1月末にPET検査を受けて治療の結果が分かります。
DR.は「3回目の後のCTも問題なかったから、今回はCTは要らないでしょう」と自信ありげです。いやいや〜、本当に??
それでも力強い言葉は有り難いですね。
DR.が触診して「うん。いいですね、すっかり無くなりましたね」と言って下さる度、「本当ですか?」「分かりませんか?」の会話を繰り広げる私。
癌になった実感も薄ければ、治ったかもという実感も薄くて、何とやり甲斐のない患者でしょう。DR.ごめんなさい。
そうなんですよね。
副作用の辛さは現実として毎日目の前にあるのだけれど「癌」という現実は遠くて。
変ですよね。
結果がどうであれ「受ける」と決めた抗がん剤治療を、なんとか最後まで完走出来たので『闘病記』はこれで終わりとします。
ここからは、病気との『共生記』。
来年は、もっともっと楽しいnoteが書けるといいなぁと思っています。
朝の風景を少し
長文を最後までお読みくださり、ありがとうございました。沖縄に移住してから年末年始気分を全く感じなくなった還暦ゴルファー夫婦です。それでも年内に治療が終わり、新しい年に期待する幸運に恵まれました。皆さんも新しい年に大いに期待して、ワクワクした毎日をお過ごしくださいね。