おっさんのマッタリ闘病記【3】

 皆さん、こんにちは。かんおさです。

 初めましての方も、いつもお読みの方も、お越し頂きありがとうございます。

 前回の記事から既に2ヵ月も経ちました。
 相変わらずのコロナ禍の中で、今日ものらりくらりと躱しつつ、のんびり世界の片隅で生きております。

 そんな状況ですが、少しだけ状況に変化がありましたのでその辺りも含めて、勝手にご紹介していきたいと思います。

おっさん、人生で二回目の土下座(エア)をする

 世の中は落ち着きを取り戻しつつあるのもも、相変わらずベッタリと不安がこびりついたような生活が続いています。それは今もそうなのではと。

 そして、そんな世の中を横目に見つつ、その日も日課の散歩です。気分に任せてフラフラとで歩いておりました。
 そんな中で目に付くのは、閉店した店舗の多さです。

 ああ、ここも潰れてしまったのか。ああ、ここもいつの間に。

 ふらふらと歩いていれば、犬でもないのに閉店した店舗にあたります。
 それと同じくらい、負けじとばかりに今なお頑張るお店や、早くも改装工事が始まり新しいお店が入る気配のある場所もあるのですが、やはりコロナ禍の影響は、じわじわと広がっているんだなと、いやがおうにも実感できてしまいます。

 そんな中、私の状況はと言えば、有難い事に稼ぎこそ少ないものの、贅沢しなければ何とか生きていける環境があるという事が最大の幸運でしょうか。
 視神経脊髄炎やら原発性アルドステロン症やら、なにやらバーゲンセールのように病名が付いて回ってますが、マイペースに生きていられるので、10年前より時間もあり、遥かに充実した生活を送れている皮肉な結果となっております。
 私はアルバイト扱いで正社員では無いので、ボーナスやら退職金やらはありませんが、オーナーさんが理解のある方なので、健保や年金に関しては便宜を図ってくれております。これだけでも大分楽です。
 何よりそうした立場である分、シフトなども臨機応変に対応できる緩い職場でノルマ等も無いので、肉体・精神的な負担はほぼほぼ皆無であり、私には限りなく理想の環境で働けております。

 周りを見れば、正社員や派遣社員にこだわる方が多いなぁと思うのですが、そんなの働き方の選択肢の一つでしかないと思うのですけどね。そりゃお金を稼ぎたいのは勿論ですが、結局の所、自分の捻出できる時間やら労力とのトレードオフな訳で、そのバランスが極端におかしくなっていたら、どんな働き方であれ、幸せな暮らしは無理だろうなぁと、今回のコロナ禍を体験して改めて実感してみたり。

 最近まで親は、そんなのらりくらりとした生き方をする私の状況を心配していたのですが、今回のコロナ禍で近所の同年代の悲惨な状況を知ったらしく、手に平を返したように安心していました。
 話を聞くと、どうやら仕事が無くなって仕方なしに実家に帰って来た方が多いらしく、それを見て、正社員だろうと何だろうと安全ではないという事を実感したと言っていました。いや、20年遅いよ!

 そんな状況を散歩がてら目の端々におさめつつ、8km程の道のりを歩いて、馴染みのお店に足を運びます。今日も、かしわ丼が美味しい!
 店主の方と軽く雑談をしつつ、やっぱりお客が来ないよねーなんて話をしながら、また来ようと来た道を歩いて戻ります。

 ちなみにこの日は炎天下。気温は35℃を越え、猛暑日の様相を呈しておりました。

 勿論、私の頭からは例の如く汗がドバドバと滝のように流れ落ちております。しかし、そんな事もあろうかと、既に密林さんを探索して、バンダナを確保しておいたのです!

 バンダナ最高。今まで頭からダイレクトに流れ落ちていた汗が見事にブロックされ、視界は良好であります。

 ただ、一つ難点があるとすれば、怪しい風体により磨きがかかったという事でしょうか?(致命的)
 元々、小太りの怪しいおっさんだったのに加えて、バンダナ装着によってその怪しさが120%アップしたような気がします(当社比)

 一回、鏡の前に立った自分を見て、何処かで見たことあるなーと思ったのですが、あれです、太ったオタクのモブキャラですわこれ。デュフフフとか言ってそうなあれ。
 ファッションセンスも正にそんな感じなので、これでリュックからビームサーベル(ポスター)でも挿したら完璧だと思えるほど、ザ・オタク!を世の中に顕現させてしまった感が半端ないのです。
 ただ、バンダナが無いとまっすぐ歩くのもおぼつかないレベルで視界が遮られるので、もう手放す事は出来ません。ありがとう、バンダナ!

 ちなみにそこにマスクが加わっているので、夜道で会ったら間違いなく通報されるでしょうね。分かっているので、夜は出歩かないようにしています。そんなおっさんが、ハァハァと息を切らしながら歩いているのですから、違った意味で危ないです。いや本当に、どうしてこうなった。

 そんな現実からは取りあえず逃避して(自己受容失敗)、今日も今日とて元気に帰路につきます。
 丁度、小学生達の下校にぶつかったようでしたが、幸いにして通報される事もなく、防犯ベルを鳴らされる事もありませんでした。良かった。本当に。

 ですが、なるべく人のいない小道を選び、何とか自宅まであと少しと言う所まで来たところで、無情にもそれはおきます。

 突然、ふくらはぎが痙攣し始め動かなくなったのです。

 んお!? なんじゃ、これ!?

 そう思った矢先、両方のふくらはぎが仲良く同時につりました。

 のぉおおお!? 痛い痛い、なんでー!?

 そうして両足がつった勢いで、私はそのまま前に倒れ込みます。
 膝から崩れ落ちた格好になったので、手が間に合ったのは幸いでしたが、そのまま暫く動けないまま路上で悶絶する事に。

 まごう事なき、ジャパニーズ土下座スタイルで、地獄の時間を耐えます。

 幸いだったのは、誰も通らず、車も来なかった事です。人のいない道で本当に良かった。いたらさらし者になってる所だった。

 時間にしたら5分程度でしょうか。
 何しろ姿勢が変えられないので、手が届かないのですよね。今にして思えば、いっその事寝っ転がってしまった方が楽だったのかもと思わなくもないですが、あの時は、そこまで頭が回りませんでした。あと、流石に往来のど真ん中で寝っ転がるのはちょっと……。まぁ、土下座してる時点で変わらない気もしますが。

 やっと痛みが引いて鈍痛に変わったので、恐る恐る態勢を変えつつ、ふくらはぎを揉みしだき、硬直を解きました。

 何度やってもつるのだけは慣れませんね。痛いのは嫌です。
 幸いにして、その後、何とか足は動いてくれたので、庇いながら家へと戻り、お風呂でマッサージして水分補給をしました。

 「それは恐らくカリウム不足ですね」

 視神経脊髄炎でお世話になっている先生に相談した所、そんな素敵な答えが返って来ました。
 なるほど。言われてみれば、あんだけドバドバ汗をかけばミネラル不足になるのも納得です。
 心の中で、もう少し積極的にミネラル補給しようと決意していたのですが、そんな私の決意がどうでも良くなる発言が先生からもたらされました。

 「かんおささん、まずいですね。糖尿病の気が出て来ちゃってます」

 どうやら私の治療はまた別の段階へと突入したようでした。

おっさん、糖尿病になりかかる

 巷でも良く聞く糖尿病という病気ですが、この病気、本当に厄介なんですよね。

 勿論、私のように肥満の方がなりやすいというのは事実としてあるのですが、問題はその肥満になる原因が必ずしも食事や運動不足だけにあるとは限らないのが厄介な所です。

 確かに、日によって食べ過ぎによる部分もあるかもしれませんが、週に多少なりとも運動し(週最低4万歩)カロリー制限もしている(大体1日1800Cal以下を目安)のに、私のようにどんどん太るケースもあるのですよね。

 ちなみに、私の場合、1日の消費カロリーは、計算上平均2400cal程度になる筈なのですが、退院してこの方、体重自体は全く減らず増える一方でした。炭水化物も脂質も入院前と比べて大幅に減らしているにもかかわらず、です。我が身体の事ながら不思議すぎる。
 そんな感じで元々肥満体質であったにせよ、糖尿病の件は、先生によると薬の副作用によるものだそうです。何も安心できる要素がありません。困った。

 ただ糖尿病に関しては難病側ではなく、腎臓内科の先生が担当との事なのですが、まだこちらの方の治療は全然進んでない状態でこれです。
 結局、原発性アルドステロン症の主治医となる腎臓内科側の意見を伺ったうえで治療方針を決める事に。
 どうも主目的である難病治療側のお医者様は、「糖尿病ヤバいんじゃね?」的な感じだったので、戦々恐々としながら、腎臓内科にかかったのですが……。

 「ああ、じゃあ、お薬飲みましょう。糖尿病? これくらいなら問題ないのでは」

 そんな軽いノリで作っと投薬治療になりました。何となく暗に、体重管理できないこの豚がと言う声が裏に聞こえそうな程、塩対応に感じましたけど気のせいだと信じたい(被害妄想)
 そんな感じで悪玉コレステロールを下げる薬が増えたのですが、これまたやはり副作用があるらしく……。

 「筋肉を溶かすので、血尿が出る事があります」

 え、何それ恐い。

 とりあえずタンパク質でも取れば良いのだろうか?
 色々聞いてみたのですが、「体重落して下さいねー(はぁと)」
 みたいな返答で、どうやったら落とせるかも、食事をどうすればいいのかも、明確な返答がなく、モヤッとして終了です。
 その結果を主治医側に伝え、二人で頭をひねりつつ、では、様子見という事で……と言う何度目かの棚上げ作戦で現状を維持している状態です。

 個人としては頑張った結果でこれなので「もうこれ以上は無理ー」と自分の中で結論が出てしまったので、後はなる様になるしかないと開きなる事にしました。勿論、節制は続けるつもりですけど!

 しかし世の中の糖尿病患者の皆さんは、こんな絶望的な制約と戦っているのかと思うと、頭が下がります。ただ、まだ私は幸運な事に食事制限が必要と言う話にはなってません。
 薬が上手く効いてくれて、体重も下がってくれればいいのですが、今の所その兆候は皆無って言うか、更にじわじわと増え続けてる絶望的な状況です。本当になんでやー!

 もう難病で痺れがどうこうより、体重の方がとっても気になる今日この頃でした。

今回はここまで。
お読み頂きありがとうございました。

こんにちは! 世界の底辺で、何とか這いつくばって生きているアラフォーのおっさんです。 お金も無いし、健康な体も無いけど、案外楽しく生きてます。 そんなおっさんの戯言を読んでくれてありがとうございます。