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グッズ制作、はじめました

会社3期目を迎えました。
個人事業の頃から軸としていた「心から『いい』『素敵』と思えたモノコトを、作り上げるため、多くの人に届けるため、​持続させていくために、あらゆる面で力になる」という想いはブラさず、関係者の皆さまにはお世話になりながら今日まで活動を続けております。

弊社のメイン事業はPRやプロモーション、コンテンツ制作。
企業や団体が作り出すものを発信していくサポートをしております。

そんな中、昨年末に公私ともにお世話になっているアーティスト・作家のハナさんにご紹介いただき、ペン画アーティストの村山大明さんの広報をお手伝いすることになりました。

紹介された個展に行き作品に感動し、その後ご本人と面談したところ、大変魅力的な考え方と姿勢をもたれていたので、お仕事開始。その後、いつもお仕事を受ける際に最初に行うリサーチを10日間ほどじっくり行い、すっかり惹き込まれーー。
と、いう流れで弊社&私の活動軸「心から『いい』『素敵』と思ったモノコト」にしっかりぴったり当てはまったわけなのですが(勝手ながらの評価、烏滸がましいものですが)、アーティストに関する紹介と想いはまたの機会に認めます。

さて、個人の広報・プロモーションのサポートはこれがはじめてでした。
さらに、実はアーティストやクリエイターに関わる事業を準備中の身ではあるものの、実際にアート業界の知識もリレーションも明るくありません。
手探りの状態でサポートがスタートしました。

突然の余談ですが、私がずっと「第一ファン」を自称しながら広報PRとして携わっている家電メーカーがあります。4年目を迎えた今でも中に入らず外部としてお仕事を受けていることには、自身の活動との兼ね合いという個人的なもの以外にも理由があります。

  • 内部に入ってしまっては見失いがちな、「ブランドやチームのもつ魅力」、「改善点」「情報の専門性(一般的には実は知られていないけど、自社にいると当たり前の知識と思ってしまうこと)」などに目を向け続けていたい。

  • 常に視野と興味を広く持って、近しくも遠くも異業種・異種のモノコト、ヒトやスポットとの掛け合わせのアイデアを持ち続けていたい。

  • 情報源を広く持っていたい。

など。
その場に身を置くことによって得られる濃密で奥行きのある情報も重要ではあるのですが、外から見ているから気づくことやつながれることを還元していきたいと思っているのです。

ーーと、余談から戻ります。
そうした考えもあって、"これまで経験のなかった個人の広報サポート"、"知識の明るくない業界に関するお仕事"というのは、私にとってはワクワクするものでした。

サポートをはじめて約1年。
Webページの整理、定期的な情報発信、イベントのプレス等への案内など、基礎的な動きは整ってきたところですが、まだまだやれること、やっていきたいことがたくさんあるな、と第二段階へ意気込んでいます。

その想いではじめてみたのが、『グッズ制作』です。

一般的に、グッズを制作する理由は「ファンの満足度向上」「売り上げアップ」などさまざま理由があると思いますが、今回は大きく2点。

  • ファンとの接点の増加 <既存ファン向け>

  • アート作品に触れる第一歩 <新規向け>

特に後者の部分には個人的にも想いを込めています。

アート作品はなかなか購入に至ることが難しいもの。
特に、海外に比べて美術鑑賞人口は多いもののアートコレクターは少ない、と言われる日本。購入を検討するきっかけとしても「飾りたい」「記念にしたい」といった鑑賞目的である声が多く集まります。※

※参考:東京美術商協同組合「美術品の購入に関するアンケート調査」(2023年)

知識の浅い私もそうです。
「あ、これいいな」「家のあの場所に飾れば好きな雰囲気になりそう」などを思いながら購入検討します。

そこには、「作品の価値を認める資産としての購入」とはまた異なる想い=「作品が好きで所有したくて購入する」という純粋な作品への愛があると思っています。

そんな人たちの購買意欲をストップさせてしまうのがやはり、価格。
「好きだし、魅力もわかるんだけど、生活必需品に回すお金にも手をつけなければいけなくなってしまう……」と諦めてしまったり、そもそも価格を見る前から「アート作品って高いだろうから、なんだかいいなと思ったけど深く知らないでおこう」、「気になるけど買えないし……ギャラリーに入るのも申し訳ない」と作品を見る前から避けてしまったり、という方もいるのではないでしょうか。

そうして、魅力的なアート作品に触れる機会が減っていくことは勿体ないことだな、と思うのです。

もちろん、作品を評価して購入いただくことが一番作家にとってもうれしいことだと思います。
実際、サポートしている村山さんがじっくり時間をかけて対象物に向き合って生み出された作品の原画や立体作品を見ると、息を呑みます。圧巻されます。

すぐに作品を購入できなくてもいいのです。
是非、まずはあの作品たちをみていただきたいのです。
そして、彼の今後の活動を是非一緒にワクワク見守っていただきたいのです。

ということで、
「まずは入口をつくろう。広い入口を」と考えたことが、今回のグッズ制作のきっかのひとつでした。

第一弾として制作したものが、壁掛けカレンダー。

私の家では玄関の先、仕事スペースの入り口に設置。

壁掛けカレンダーのサイズとしてよく採用される46/2切サイズより一回り大きめのサイズです。
「入口を広げたいなら、コンパクトな卓上カレンダーの方が手を出しやすいのでは?」という疑問もあるかと思いますが、村山さんの作品だからこそあえて、このサイズにしました。

村山さんの作品の魅力を語りだすととまらなくなるのですが、特徴的な点が「ペン一本で精細に描く動植物たち」です。
「描くことは観察の延長」として、動植物の細かな箇所まで精細に描かれた動植物からは対象物への深い敬愛の心が感じ取れます。

感動した作品のひとつ。奥城崎シーサイドホテルの廊下壁画

この魅力を是非気軽に、でもじっくり味わってほしい、という想いから、卓上ではなく大きめの壁掛けタイプを選択しました。

ただ、大きすぎても飾る場所に困ってしまいます。
私自身、少し前まで住んでいた都内の狭いマンションの様子を思い返すと、大きなサイズは飾れずに眠ってしまいそう……。
そんなことを思い、スタンダードなサイズよりすこしだけ大きめのA2サイズです。

カレンダー部分にもちょっとしたこだわりがあります。
「カレンダーとしてパッと見やすい、でも絵柄のスペースを邪魔しすぎない」と感じるサイズ感にして下部に配置しています。絵柄下あたりで切っていただければ、ポスターとして飾ることもできます。是非、長くお楽しみいただけたらうれしいです。
また、村山さんの作品は海外の方からも注目されている点を踏まえ、カレンダー部分はあえて祝日表記をなくし、土日の表示も太字にするのみ、のシンプルなデザインに仕上げました。

メインとなる絵柄は村山さん本人に選んでいただきました。
サイズ形状さまざまある作品のなかからどう選ぶか、という点を熟考され、数ヶ月かけて制作された4メートルの大型作品「Deep forest」(2019年)から、村山さんお気に入りの場所を7枚分トリミングいただきました。
自由に描く今のスタイルに辿り着き、活動の幅が広がるきっかけとなった作家本人にとっても思い出深い作品を選んでいただいています。
(ちなみに原画は11月23日から鹿児島で開催される個展に展示されるそう)

そうして仕上がったグッズ第一弾「オリジナルカレンダー」はこちら▼

今回をスタートとして、グッズショップもオープンしました。
(作品ショップはこちら


グッズをきっかけに、くらしの中にアートを気軽に取り入れていただけたら。そして、いつかは唯一無二の作品を選んでくらしの中に仲間入りしていただけたら。そう願っています。


今回はアーティストグッズとしての製品制作でしたが、制作コンセプトに軸のあるアーティストの表現は、ブランドのコンセプトやメッセージ、プロダクトのもつルーツや想いなどを具体的な枠組みで縛らず表す手段としてもコラボレーションできると感じています。

今後は企業や団体、プロダクトやスポットなどの想いや魅力を表現するひとつの提案として、あたらしい取り組みを増やしていけたらと考えています。

「気になるなあ」と思った方や「とりあえず話そう」と言っていただける方は是非お気軽にご連絡いただけましたら幸いです。
移住先の海街でのお打ち合わせも大歓迎です。



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