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400字で分かる落語:「網棚の荷物」
86:網棚の荷物(あみだなのにもつ)
【粗筋】 戦後、食べ物がなく闇市で買うが、経済警察が車内を回って米を2升持っていると取り締まられる。
リュックの男、「着物と雑誌、洗面器と石鹸です」「それにしては大きい。開けなさい」「あ、驚きました。米が出ました。女房が慌て者で、石鹸と間違えたようです」米が見付かると隣の車両へ移動させられる。
次の男は家族5人分だと言うが、家族は家にいるので駄目。
お婆ちゃんは袋を開けるとイナゴが飛び出す仕掛けてだまそうとするが失敗。
次の奥さんは子供の頃から苦労し、兵役から戻った夫が病に倒れ……と講談調で訴えたが、ごまかされない。
最後の男は吃音で、「どっどっどっど、かっかっかっか」「米が無いので問題ありませんな」「ごっごっごっご」「まだ何かありますか」「ごくろうさま」
【成立】 柳家金語楼の作品。昭和23(1948)年頃の風景が描写されているのは貴重だろうが、今ではねえ……昭和35年頃にはまだ実感があって受けたという、