赤毛のアン(マシユウ)
私の一番好きな場面は
マシユウがアンに
「パフスリーブ」の洋服をプレゼントした場面です。
マシユウの人柄は
とても消極的で大人しく、一人を好み
生涯独身でいたことからも
人付き合いが苦手なタイプと一目でわかるタイプ。
極めつけ、「女性」という生き物が一番の苦手
なのにアンを受け入れたのは、物怖じしないアンの魅力だったと思います。
そんなマシユウがアンの為に洋服を買うシーンは
笑い転げた後、マシユウの優しさに涙が出るほどです。
アンの友達が遊びに訪れます。
マシユウは女の子たちが遊んでいるのを遠くから見ていると
ふと、他の子たちとアンがどこか違う事に気が付くのです。
はて・・・何が違うのだろう。
そうか!お友達の袖は膨らんでいるのに
アンの袖はストレートな事に気が付いたのです。
さっそくマシユウは姉のマリラに相談するのですが
孤児院育ちのアンには贅沢だと突っぱねられます。
しかし、マシユウはアンが不憫でたまらなく
街へ繰り出しアンの為に服を新調する決心をするのですが
お店の店員さんはマシユウの大の苦手な綺麗な女性。
意を決して店の中に入るのだが
女の子の服を作ってくれと言えず
小麦粉を買って帰る。
鍬を買って帰る。
種を買って帰る。
を繰り返し
マリラに何をしに毎回街に行っているのか
それも無駄使いばかりして。と指摘され
やっと
何回目かで
その店員さんの女性に
「お、お、女の子の服を作ってください」
と、やっと言えたのです。
このマシユウの勇気にあっぱれです。
そして出来上がったドレスをアンに見せたとき
アンの目は涙で溢れマシユウに感謝の言葉を伝えたのです。
そして新しいドレスを着てくるくる回るアンを目を細めて喜ぶマシユウに
男の子でなくて女の子で良かったと思ったのでしょうね。
アンも我慢していたと思います。
得意な想像力で。
友達はフリルがたっぷりついたドレスや
綺麗な色のドレスを着ているのに
マリラも許すはずはないと承知で
現状を受け入れていたと思うのですが
まさか、マシユウがアンの気持ちを汲み取ってくれているとは。
流行ってものは厄介で
まるで「生もの」
流行遅れの物っていわば、新鮮でないので「腐っている」もの
それをあえてアンは表に出さず受け入れていた事に健気さを
感じずにはいられません。