【青森県外ヶ浜町】お台場観光も青森で
以前、青森県内に「代官山」があるという記事を公開した。
実は似たようなスポットは他にもある。津軽半島の北端である外ヶ浜町には「お台場」があるのだ。
一般的に「お台場」といえば、東京湾にある人工島だ。当然青森の「お台場」にはフジテレビもアクアシティお台場もない。
とはいえ「代官山」の時と同様に青森県の「お台場」の名の由来も、東京の「お台場」と同じくかつて砲台が設置されていた場所というところから来ている。
青森県の「お台場」に砲台が設置されたのは1849年の話である。
直接的なきっかけになったのは1847年、平舘(たいらだて)に捕鯨船の乗組員だった外国人8人が上陸したことだという。天保の薪水給与令が1842年に出されていたこともあり弘前藩の藩士が水と食糧を提供後に彼らにはお帰りいただいたようだが、1830年代から弘前藩内やその周辺で外国船は度々目撃されていた。これを受け弘前藩は急ピッチで砲台を建造。僅か2年後の1859年に砲台が完成した。
しかし完成からわずか5年後の1854年、ペリーは2度目の来航をし日米和親条約が結ばれる。
これにより砲台は取り壊されてしまい、現在はパッと見ただけでは周囲と同様に芝生と松林が広がるだけである。
「お台場」の由来となった砲台跡は現在はほとんど目立たないが、現在の平舘にはまた別の非常に目を引く建造物がある。
平舘灯台だ。
1899年に設置されて以降、GPSが発展した現在でも現役のこの灯台は、下北半島と津軽半島の間の平舘海峡を照らしている。
この海峡は陸奥湾へと入る為の重要な海峡ではあるが、最狭部は11kmと狭い。
平舘灯台は全国でも貴重な国道沿いにある灯台だ。 (ただし国道と灯台の間には防風林がある為、日中は国道を走っていて目につくものではない)
岬のように飛び出た場所ではないにもかかわらず、ここに灯台が設置させれているのはそう言った背景があるのだ。
またかつては霧笛も使われており、現在は当時使われていた霧笛のオブジェが設置されている。
お台場は現在オートキャンプ場や道の駅などがあり、この台場跡周辺も海岸として整備されている。
海の向こうに望む下北半島は、青々とした木々と仏ヶ浦のような凝灰岩質の真っ白い斜面との対比が美しい。
津軽半島に来たからこそ見られる下北半島の姿だ。
さて、この台場跡近くにはペンション台場という店がある。
この店の名物はいかハンバーグだという。
ミンチ状にしたイカ料理といえば、青森では近年急激に知名度が上昇している「いがメンチ」のイメージが強いが別物なのだろうか。
今回注文したのは名物いかハンバーグ。
スマートフォンよりも一回りほど大きいくらいのの、中々にボリュームのあるサイズだ。
「名前が有名な観光地と同じ」という理由で訪れた場所だったが、その由来や周辺の景色の美しさなど行って初めてわかる魅力がたくさんあった。
暖かくなったら、周辺にお住まいの方は一度訪れてみてほしい
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