【青森県むつ市】代官山観光を青森で
青森で下北といえば下北沢ではない。
本州の北端、下北半島だ。
微妙に年代がバレるが幼少時代、下北サンデーズというドラマが放映されていた。主演は上戸彩だった。
下北沢を知らない幼い自分は、青森県が舞台の全国区のテレビドラマが始まるのだと勘違いして驚いた。しかも木曜の21時からだ。
話の内容は覚えていないが、いざ見てみればドラマに出てきたのは東京のおしゃれな街並みだった。
陸奥湾も恐山も出てこなかった。
自分の知る世界があまりにもローカルなものだと思い知った瞬間であった。
話を下北半島に戻す。
下北半島の中心都市であるむつ市の中心部には代官山という場所がある。
デトロイト・メタル・シティでおしゃれな街の代表として出てきた代官山、なんか駅でスムージーとか売ってて、ラウンジが併設された小洒落た蔦屋書店とか、高いけど美味しいパンケーキを売ってるカフェとか、あの代官山……ではない。
場所は下北半島の中核都市、むつ市。その市街地にある代官山公園である。
代官山公園はむつ市の中心部にある下北駅から約3km。車なら10分程度で行くことができる。
むつ市は青森県では青森市、八戸市、弘前市に次ぐ第4の都市で、現職の青森県知事の宮下知事もこの町出身であり、以前はむつ市長も務めていた。
北東部には恐山を有する他、青森県内では最も面積の広い自治体でもある。
山々と陸奥湾に囲まれた、典型的な地方都市である。高層ビルも見当たらない、一応TSUTAYAはあるが蔦屋書店ではない。
あとむつ市はカモシカがよく出る。中心部をカモシカがほっつき歩いていても特にニュースにはならない程度には出る。
「カモシカは臆病な性格で人間を見かけると逃げてしまう」という話も聞くが、少なくとも青森のカモシカについては人間側から近づいたりしない限りは逃げるそぶりは見せない個体が多い気がする。
(以前仏ヶ浦の言及したニホンザルもそうだが、当然ながら野生動物相手なのでこちらから積極的に干渉してはいけない。近づいたり撫でたりしたいのならば郊外のアイスクリーム店ボンサーブで飼われているヤギにしておこう)
話を代官山公園に戻そう。
代官山公園はむつ市の中でも住宅街立ち並ぶエリアの真ん中にポツンとある、小高い丘の上にある。
ご察しの方も多いだろうが、江戸時代に代官所が置かれていた山だから代官山である。
古くから利用されてきた自然豊かな公園。市民の憩いの場、それがむつ市の代官山公園だ。
とまあ、ここまで書くとたまたま地名が被った地方の公園なのだがこの代官山公園、そこらの地方都市の公園と比べると少し思うところがある。
建物といい飾り付けと言い、なんだか妙に垢抜けている。
明らかに公園周囲の雰囲気からは浮いている。
代官山という言葉には、それだけでおしゃれな空間にしてしまうパワーがあるのだろうか?
予約すればロースターのレンタルも行っているとのことだ。これ、あとは食器だけ持っていけばBBQできるのか。凄い。
お昼時だったのでピザ屋で食事をしたのだが、これがまた美味しかった。
ぎゅっと身が詰まったミニトマトと辛味は少ないが非常に香り高いハラペーニョのサルサソース、濃厚かつ滑らかでねぎとろを思わせるソーセージ。個性の強い2つがチーズやキノコと共に熱々のピザ生地の上で混じり合う。最高としか言えない。
特にソーセージは非常に美味しかったので、どこのものなのか聞いておけばよかったと今更後悔している。
量も多めで、2人でシェアしてもちょうどいいくらいだ。
「絶対東京の代官山とは似ても似つかない場所だろう」 という考えで来た本州の北の果ての代官山公園。
小さな公園ではあるがきれいに整備されており、地元の方らしき人、旅行者らしき人が訪れては散歩や休憩をしており、静かながらも活気がある場所だった。
青森の代官山も素敵な所だ。