
考えごとはコメダ珈琲で
偏見だけど、コメダ珈琲に関する記事を書いている人たちをみなコメダ愛好家だとわたしは思っている。わたしが目にする記事がたまたまそうというだけなのかもしれないけれど、いや、でもやっぱり大体の人がコメダ愛好家だと思う。
ちなみにわたしの場合、これまでの人生でコメダに足を運んだ回数は両手で数え切れるくらいだと記憶している。特別な思い入れがあるわけではない。
そしてこの記事もべつに、特別にコメダについて書いている記事というわけでは、ない。
新卒として社会に出てからというもの約8年ほど続けてきた仕事がある。楽しいと思える部分もある反面、わたしにこの仕事は向いていないんじゃないだろうか、わたしはこれからもこの仕事を続けていくのだろうか、本当はもっとなにかやりたいことがあるのではないか、などと自分の現状に疑問を抱く気持ちをずっと持ち続けている。
それでもなんとか騙し騙しでやってきてはいたのだが、昨年の12月、いよいよ仕事が手につかなくなった。上述したことのほかに、職場環境や業務内容といった要因もある。ネガティブな思考が止まらなくなり、夜はなかなか寝付けず、眠れても何度も中途覚醒し、朝は仕事が嫌で起きられない、業務中の簡単なメールでさえ手が止まって返せない、そんな日々が続いた。
それを見かねた夫に心療内科の受診を勧められ、病院へ行った。診察室に入り、医師に話をしはじめた途端、涙が溢れた。そこまでしんどいことではないと思っていたが、自分が思うよりもいろいろなことに疲弊していたのだろう。適応障害という名のもと、わたしは職場へ休職の申し出をし、今に至る。
職場には申し訳ないが、これまで疑問を持ち続けていた自分のキャリアを見つめ直す良い機会だと捉えている。休職期間はもうすぐ丸2ヶ月を迎える。
この先どうやって生きていこうかという思いが、常に頭の片隅にあるのだ。そりゃまああった方が良いだろう。この期間を何も考えず過ごしているならそれはそれで問題だと思う。
正直、復職という選択が最良だとは思えていない。このまま戻ったとて、きっとなにも変わらない。でも、じゃあ、どうする?ずっとそんなことをぐるぐるぐるぐる考えている。
そんな約2ヶ月の中で、最近やっと、新たに生業としたいかもしれないことがぼんやりと見えてきた。これまで経験してきた仕事から横展開していくようなものだが、とはいえ職種としては未経験だ。なんの実績もないわたしが、果たしてそんな転職、うまくいくだろうか。また新たな悩みの種が芽を出した。
そんなことをわたしは、コメダ珈琲で、クラブハリエ監修のショコラノワールを食べながらつらつらと文字に起こしている。

今日は伸びきったネイルを変えるために外出したのだが、なんとなく直帰する気分ではなく、かと言って行くあてもないわたしはこの記事を書こうとコメダ珈琲に立ち寄ることにした。
コメダの店内は各座席間の仕切りの背が高く周囲の人々の存在が気にならない点が、考えごとや作業をしたいときに良いなと、気に入っている。
シュガーコーティングされたうえにチョコレートソースがかかっているデニッシュ生地は、とても甘い。けれど重たくはなく、ぐるぐると考えごとをしているわたしの脳のこわばりを溶かしてくれるようだった。