推薦図書「プチ哲学」
本を読んでる方なのか読まない方なのか自分ではわからない。
全く読まないわけではないけど何でもかんでも読んでるわけでもない。
好きな作家や好きな作品は何回も何十回も読むけど、
合わないと感じたら評価の高い本でも読みません。
楽しく無い上に、著者の思いも素直には読み取れないでしょうし。
本は内容がわかってこそだと思います。
だから何歳向けなんて想定せずに書かれた作品が、
学年ごとに向き不向きがあるわけです。
そういう意味で、誰でも身近に何かを感じられる本、
「プチ哲学」を推薦します。
だんご3兄弟やピタゴラスイッチでお馴染みの佐藤雅彦さんの本です。
見開き2ページに簡単な漫画が描いてあり、
その状況の説明の文が添えられている極めてシンプルな本です。
哲学と聞くと、非常に面倒でああでもないこうでもないというイメージなど、堅物なイメージがないでしょうか。
もしくは「俺は哲学をやっている」と、学んでいい気になってる人もいるかもしれません。それくらい誤解のある学問です。
しかし本来は極めて身近なもので、
一言で言えば「人生とは何ぞや」くらいなものでしょう。
きっと人生哲学と呼べるものが誰にでもあるはずです。
もしくはそこまで明確に言葉にはできないけど心に決めているものがあるのではないでしょうか。それを、漫画で表現し、気づかせてくれる名著です。
マギー司郎さんをご存知でしょうか。
メガネにちょび髭でトークとマジックで笑いをかっさらう大ベテランです。
マギー司郎さんの定番のネタに、縦縞のハンカチをマジックを行う事で横縞のハンカチにしてしまうという壮大な物があります。
マジシャンのタネを明かすのは気がとがめますが、
このマジックはすり替えでも魔法でもなく、縦縞のハンカチを、
90度回転させて横縞に見せるという手法です。
驚きましたか?
驚きませんかぁ。致し方ない。
このネタを舞台やテレビで披露して食っていこうとするのは大変な決断だったと思います。だって誰でもできるんですから。それを芸として磨いて勝負した所がマギー司郎さんのすごい所であり気づきです。
そういう発想の転換のヒントが散りばめられているのがこの本です。
(余談ですが、マギー司郎さんはちゃんとマジックもできるれっきとしたマジシャンです)
本は2ページ完結の話で次々に話題が提供されるので、どのページにヒントを得るかは人それぞれだとは思います。実際。私も冷蔵庫の中身についてのたとえ話は最初は意図を汲めませんでした。即座にピンときても、ピンと来なくて考えても、それは収穫なんだと思います。
漫画をメインに据えてあるので誰でも読みやすいのですが、
中高生以上からの方が向いてるかなと思います。
メインターゲットは日々のパターンが落ち着いた社会人だと思いますし。
私は「プチ哲学」を推薦します。
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