踵のカサカサは靴を見直す
この時期、ドラックストアに行くと最前列に保湿クリームが陳列されています。踵のひび割れケア、尿素何%配合、天然オイル・・・それだけ踵の角質に悩まされている方が多いのだと思います。
ただ、ご自身の皮膚そのもの問題も去ることながら歩き方の問題で踵の角質が増えている場合もあります。
踵は丸い
人は歩く時、踵を着いて、体重が載って、つま先で蹴り出しています。もし踵が角ばっていたら、スムーズな動きはできず、ドタン、バッタンとした歩き方になります。
スムーズな歩行のために人の踵骨は丸く、踵骨の下には衝撃を吸収する脂肪体があります。この脂肪体が加齢や様々な理由で薄くなってしまうと衝撃を吸収することが出来なくなります。
脂肪体が薄くなると人間は大切な踵骨を守ろうと皮膚を厚くしていきます。これが踵の角質が増殖していく一因となっています。
若いのに何故、角質が増える
若い方でも踵が角質化している方は沢山います。靴屋の経験値ですが歩く音がドタン、バッタンと大きい方は踵がカサカサしています。
何故、踵は丸くてもスムーズに歩けずドタン、バッタンとした歩き方になるのか、この様な方の多くは足首の可動域が狭い、つまり足首が硬くて動きが不十分ということです。
ドタン、バッタン歩行を続けていると脂肪体も薄くなり踵はカサカサ、保湿クリームなどでケアをするが良くなってもまたカサカサする。面倒なので放置していたら角質が増殖、ひび割れて白癬菌が侵入すれば踵の水虫となります。
放置はしない、素人考えで勝手に角質をカッターでそぎ落としたりしないで確り皮膚科で治療することが必要です。
足首を柔軟に保つ
ヒール靴などを常時履いている方は、つま先立ちを常に強いられる状態なのでふくらはぎからアキレス腱が萎縮してしまい足首の動きを阻害する要因になっている場合もあります。
また、仕事がデスクワークの方も足首の動きが悪くなるケースがあるようです。勿論、足首が硬くなる要因はふくらはぎの萎縮だけではないのですが、誰でも簡単にできるセルフストレッチを休憩時間などに試してみるのは悪くないと思います。
履いている靴を見直す
人の歩き方は、踵を着いて、体重が載って、つま先で蹴る。
歩いている時の足は、横から見ると回転軸が3つ、踵の丸みが1st、体重が載って足首が動く2nd、親趾で蹴り出す3rdです。これがスムースに回転しないとドタン、バッタン歩行になってしまいます。
足首が硬いとつま先が上がらず踵を着いて足底が着くまでの時間が足りなくなりドタン、バッタンと音がします。本来はスムースに足が回転していくのですが足を打ちつけている感じになります。
どうしてもスムーズなローリングが出来ない方は、ローリングソールが付いた靴に助けてもらう方法もあります。足底に関節が一つ増えた感じでスムーズな歩行が実現できます。
※体幹強化などを目的とした極端なローリングソールは不安定になる場合もありますので専門店で十分に履いて試して下さい。
これは一つの方法であり理想的には足首の柔軟性を取り戻す必要があります。ただ、足首が硬くて慢性的な踵の角質を抱えている方にとっては試す価値がある靴です。
今年はこれが最後の投稿となります。
最後までお読みいただきありがとうございました。
商売してるかたわらではありますが、少しでもお役に立つ情報を発信して参りたいと思います。
来年もよろしくお願い致します。皆様、良いお年をお迎えください。