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子どもの外反母趾その②

子どもの外反母趾が年々増えていることと発症のメカニクスや傾向について前回の子どもの外反母趾で説明しました。今回は子どもの外反母趾を予防するための靴選びと履き方について紹介します。

踵の傾きを確認してみる


踵骨外反
母趾は内側に捻じれるモーメントが働く

写真は同じ子どもの足を後ろと前から撮影したモノです。

踵が内側に倒れると母趾は内側に捻じれる力が働きます。この状態で歩行を繰り返していると母趾に強いストレスが加わります。結果として骨格が未熟な子どもにとって母趾の変形をきたすことになれば若年性外反母趾ということになります。

外反母趾はどうしてもつま先の変形に目がいきがちですが、先ずは踵を確認していただくことが重要で踵が内側に大きく倒れていると発症リスクは大きくなります。

そこで外反母趾を予防する靴選びは踵が真直ぐに安定することが大前提になります。

子どもの外反母趾を予防する靴選びは、先ずは踵の芯が確りしているかを確認する必要があります。指で簡単に踵がつぶれるような靴は避けることが大事です。


緩い靴は外反母趾に悪影響


図1

外反母趾は黄色の部分の中足骨が内側に開くことでくの字になりますので、中足骨を開かないようにするこも大事になります。

中足部を締めると趾は開き、赤い部分の足幅は小さくなります

子どもにとってつま先があたるようなサイズアウトした靴は厳禁ですが、
外反母趾は窮屈な靴で発症するイメージが強すぎて最適を通り過ぎて大き目の靴が良いと思い込んでいる方も多くいます。しかし大き目の靴は中足部が開き外反母趾を悪化させる可能性が大きくなりますので特に注意が必要です。

そこで外反母趾を予防する靴選びは中足部が締まる調整具(靴紐・ベルト)付きを選ぶ必要があります。

調整具は紐タイプを選択するのがベストですが、ベルトが中足部まで締められるタイプでも同様の効果が得られます。また、ベルトタイプでも靴脱げだけを防止するようなタイプは避けた方が賢明です。

写真左が上履き、右が外履き、ベルトが中足部までサポート
写真左は中足部までサポートしているが、写真右のタイプはゴムで中足部の調整が出来ない

外反母趾を予防するには適度なつま先の空間は必要ですが、中足部が締められないと図1で示すようにくの字が大きくなります。したがってブカブカな靴は厳禁だし大き目ではなくピッタリフィットの靴を目指さないと効果はありません。

POINT
・踵の芯が確りしていること
・中足部が靴紐や2~3本ベルトで締められること
・大き目ではなくピッタリフィットを目指すこと

外反母趾を予防する履き方

踵の傾きを真直ぐにして中足部を締めるには、「かかとトントン、ベルトギュギュ」靴の踵の芯に添わせて安定させ、土踏まずから中足部を確り締めて開かないようにすることが、外反母趾を予防する正しい履き方です。逆につま先トントンで踵をつぶして履いていたら悪化させる履き方になりますので子どもの履き方を良く見てあげて下さい。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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