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【unity1week】「鉄球聖女」開発後記【お題:ふる】
■はじめに
こんにちは!もしくはこんばんは!
ソロで開発しているKannoゲーム開発本部のKannoです。
今回私は「鉄球聖女」というアクションRPGをリリースいたしました!
UnityRoomにて公開中のブラウザゲームです。
まだ遊んでいない方はぜひぜひ、遊んでみて下さい!
私としては初めてのトップビューのアクションゲームとなります。
今回の記事ではこのゲームを作るに至ったその経緯や気を付けたポイント等を振り返っていこうと思います。よければ最後までお付き合いください!
■unity1week:今回のお題は「ふる」
「鉄球聖女」はUnityRoom主催のオンラインイベント、Unity1週間ゲームジャムの投稿タイトルです。
このイベントはすでにおなじみかもしれませんが、お題に沿ったゲームをたったの1週間で作っちゃおうというものです。
そして今回のお題は「ふる」という事なのですが…ついに来ましたよ!
それは私が兼ねてから作りたかった題材にピッタリのお題でした。
…というのは、かつて「ザ・グレイト・ラグタイムショー」というサイドビュー型のSTGがあったんですけど、このゲームをインスパイアしたいなーとずっと思っていたんです。
知らない方も多いマイナーなタイトルかもしれませんが、超がつくほどゴージャスで最高に面白いゲームなんですよ!
詳しい内容を話すときっと語り尽くせないので割愛しますが、このゲームの主人公機には後方に鎖で繋がれたフックが取り付けられていて、グルグルと振り回すことが出来る上、フックには様々なオブジェクトが取り付けられる仕様なんですね。これが最高に面白い!
という事で、今回はこの機能を軸としたゲームを作っていこうとすぐに決めたのでした。
■今回はファンタジー路線でいくぜ!
…で、実際どうゲームに落とし込むかという事を考えていく訳ですけど、今回はこのアセットを使おうと最初から決めていました。
4月末に買った「RPG Maker Unite」旧名RPGツクールです。
RPGが誰でも作れるという触れ込みのシリーズですが、ふたを開けてみれば動作が致命的なほどに重く、結局わたしはすぐに挫折してしまったのでした…。(バグも多いらしく現在のレビュー評価は☆2とかなりの低評価です😨)
ですが1万3千円もしたアセットです。このままAssetManagerの肥やしにしてしまうのも勿体ないのです!
…という事でなんとしてでも元を取りたい私は、今回はこのUniteのイメージ画像やBGMなどのリソースを流用する形で進めました。つまり今回の題材は完全にファンタジーものという事になったわけです。
さて!そこで問題です。
ファンタジーものでブンブン振り回す武器と言ったら何でしょうか?
…そうです!モーニングスターですよ!
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この形状が一般的なんじゃないでしょうかね…😓
という事で、主人公はこのモーニングスターが一番似合いそうな僧侶職の女の子にしてゲームの骨組みをさくっと用意しました。
今回はモーニングスターを振る(というか振り回す😓)ゲームを作ろうかと思います。
— Kannoゲーム開発本部 (@KannoDevelop) June 19, 2023
私にしては珍しいトップビュー構成。RPG Maker Unite素材があったればこそですね😃#unity1week pic.twitter.com/GkjxMXKQCr
ここまで丸2日。鉄球の動きは完全にPhysics2D任せですし、敵の弾も以前メガバンドルセールの時に買った「UniBulletHell」を組み込んだだけです。
…一方、ここまでの作業で一番苦労したのは主人公キャラの絵を1枚1枚切り出した上でアトラス化し、絵を切り替える仕組みを用意しなければならなかった所だったりします。
今回は自分で絵を描かないから作画コスト分だけ時間を浮かせられる…そんな目論みも一瞬で露と消えたのでした…😅
■振り回す操作は意外と疲れる…
さて、このゲームでは鉄球の勢いが増すほど威力が上がるというシステムを導入しています。
その為には主人公たるシスターをうまく動かして、遠心力を使って鉄球を振り回す事が重要です。
#unity1week 2.5日目 ※音出ます
— Kannoゲーム開発本部 (@KannoDevelop) June 20, 2023
モーニングスターを一定以上の速度で振ると虹色に光ってクリティカルが出るようにしました。
思った以上に頭を使わなそうなゲームになりそう😅 pic.twitter.com/U1xKSPJtIN
なかなか爽快感あふれる感じになってきた気もしますが、ここで私はある問題に気づきました。
この振り回すという操作、意外と疲れるんですよ…。ソレハチョットイクナイ…😑
という事でこの問題に対応すべく1ステージをなるべく短くして長めのインターバルを設けるようにしました。本当は長丁場のステージにする予定だったんですけどね…。
そして実は鉄球を何度も使っていると壊れるという仕様も考えていたんですけど、その時点でこちらの仕様もオミットしました。
壊れた鉄球の代わりにスペアの鉄球を召喚したり、ステージのオブジェクトを鉄球の代わりにするという、これはこれで面白そうだと思ったんですけど…そんなになるまで続けさせたら武器が壊れる前にユーザさんの手が壊れてしまいますからね。ユーザさんに負担をかけてはならないのです。
え?スクラ●ルド?シラナーイ…。
■UIの実装に苦労する
古くからのゲームファンならすでに気付かれた方がおられるかもしれませんが、このゲームは日本ファルコムの名作中の名作「イース」にかなりインスパイアを受けています。
まあ、あちらは体当たりで直接攻撃したり半キャラずらしというユニークなテクニックがあったりするので、本作では鉄球を使う事で差別化を図ったりしているんですけど、キーボードの方向キーのみで戦うといった点においてはまるっきり一緒です。
(イースのリメイク版はボスが弾を撃って来たりするものもあるので、その辺りも一緒です😓)
という事で今回はインゲームのみならず、アウトゲームもキーボード操作に対応することを目指しました。脱マウスですよ!
ですがUnity標準のuGUIというシステムは、一応カーソル移動などの動きに対応はしてるんですけどいざ組み込もうとなると微妙な所で機能が足りてなかったりするんですよね…😓
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スクロールバーが自動で動かないというものがあります。
(なのでこれは自力で動かすように組みました…😑)
そもそもuGUIですが、ShaderGraphにもちゃんと対応してないですし処理も重かったりするので結構使いづらかったりします。でも代わりになるのがなかなかないので皆さん仕方なく使ってる…そんな印象です。
まるでどこぞの鳥さんマークのSNS…ゲフンゲフン。
まあ愚痴ってても仕方がないのですけど、キーボード操作に対応する事が事前に分かっていれば前もって準備する事は出来たと思います。ここは反省点ですね。次に活かしていきましょう!
■RPGと言ったら成長要素だろうが!
今回Unite素材を使うにあたって、RPGっぽく作るというのが1つの命題でした。拠点の街をコマンド式にしたのも今なおシリーズが続くRPGの古典「ウィザードリィ」を意識したためです。
(そして実装コストの削減のためです😓)
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ウィザードリィでは敵を倒して経験値を手に入れてもすぐにはレベルアップのチェックは行なわれません。それは宿屋に泊まる事で行なわれます。
本作ではクエストが終わればHPは全快しますしMPもないので宿屋の必要性もなく、レベルアップは教会で行なう事にしました。なんせシスターですからね。彼女は祈りによって強くなるのですよ!
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武器は教会からのレンタル品という設定です😓
強化要素はもともと初心者の救済処置で入れたものだったんですけど、強化する事自体が楽しいと言って下さる方もおられてなかなか好評な様子でした。RPGの醍醐味と言っても過言じゃないですもんね。
特に武器を増やすとバランスも一変するのでこの要素を入れられて本当に良かったです。
※なお、成長要素にたどり着く前に挫折してしまう方もおられた為、後日難易度設定を追加しました。
■前回の反省を活かしたい
前回のu1wの反省で、もっとみなさんに遊んでもらう為の動機を用意したい、というのがありました。
なので今回は告知用のPVを作っちゃいましたよ!
まあ…効果はそんなにないんですけどね…😓
そんな簡単にバズなんて起きるもんじゃないですしね。
でもこういうのは積み重ねだと思いますし、PV映像はこれからも作っていこうと思いますよ!うん!
■タイトルの由来
最後にタイトルの由来なんですけど、最初はもっとゆるーい感じの雰囲気にする想定だったんですが、私が以前からずっと使いたかったイースっぽい楽曲を使用した影響でシリアス寄りのJRPGへと変貌し、それに一番マッチするものを選んでそうなりました。
他の候補は
「てっきゅう!」
「シスター・モーニングスター」
「ふるふるシスター・フルールさん」
「ふるふるフレイル ~モーニングスターと呼ばないで!~」
とかでしたからね😓
まあ、シスターの名前は辛うじて残りましたけどね😅
タイトルまで変えちゃう音楽の力ってすごいですね。
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という事で「鉄球聖女」開発後記でした。
最後までお読みいただきありがとうございます!
それじゃあバイバイ!シーユー!