結末が"後悔"にならないように。
自分が歌えるステージがあるというのは、
本当にかけがえのないことで、
当たり前ではない。
私は聴覚過敏になって、
何もかもを失った。
音の全てが敵となって、
あんなに好きだった音楽すら聞けない。
そして、ライブハウスや路上ライブの場所にいるなんて
もってのほかで、
私がそれまで歌っていたフィールドが奪われた。
そのときに目に入った、周りのアーティストの、ライブの投稿は、
喉から手が伸びるほど私が取り戻したかったものだった。
いつ自分の音楽が機能しなくなるか分からない。
だから、一瞬一瞬にかけて、私は歌う。
自分の歌を聞いた人のその後の人生が、いい方向に変わっていくように。
その時その時のパワーを繊細に余すことなく伝えていく。
いつ私が歌えなくなったとしても、
結末が"後悔"にならないように。