ポピュリストの詭弁
「政治家は白票は重視し、無投票は無視する」と分かり易い二元論を展開する橋下氏だが、主語が間違っている。
>シルバー民主主義に陥おちいっている政治家たち
送り仮名がおかしいがそれはさておき、シルバー民主主義もポピュリズムのうち。「ポピュリズムに陥った政治屋」が当選するのと変わらない、民意である。
>投票所に行っても、「あなたの1票」が現実を大きく変えることはほとんどありません。
「殆ど」どころか「滅多に」ない。大きく変えるのは「自分が入れた候補者が一票差で当選、又は同点の時」だけで、同点が2人の場合、前者なら当選確率を50%から100%に、後者なら0%から50%に変える。
その際も、当の政治家たちは「ラッキー」「残念」「貴重な体験」「しょうがない」等と思うのが関の山。彼らの意識、延いては現実にはさほど影響はしない。
>あなたが「投票」をしなければ、あるいは無投票の人が大勢いれば、政治家はあなた方の存在をまるっきり無視することができます。
「まるっきり無視できる」としたら、それも政治家ではなく政治屋である。
真の政治家は無投票も軽視しない。何故なら、「いつでも投票しようと思えばできるという意味では白票も無投票も本質は同じ」と知っているからだ。
>「白票」は何も書かれていない真っ白な紙などではなく、「あなたを評価していません」という強烈なメッセージだからです。
「評価してない度合い」は、寧ろ無投票の方が強い。その”真に強烈なメッセージ”を感じ取れるだけの慧眼がない者は、いつか民意を見誤る(例えば、住民投票で2度も敗退するとか)。
>政治家は白票の数を見て、「ちゃんとやらないと、次の投票では自分のライバルにこの白票が流れるかもしれない。この人たちの声を真剣に聴かないと、次の選挙に負けるかもしれない」とビクビクすることでしょう。
ビクビクするのも、政治家ではなく政治屋。真の政治家は「結果がどうなろうと有権者の判断」と鷹揚に構える。
>その程度の労力もかけずに、「自分たちの思うとおりの社会をつくってくれ」「こんな政治は意味がない」と政治に文句を言うのは虫がよすぎます。
表現・言論の自由。その程度の労力を掛けなかった程度で文句を言わせないのは虫が良すぎる。
政治家より政治屋を選ぶ有権者もまた、低水準教育の犠牲者。
義務教育で哲学や心理学を教えないから、先見力協調性適応力自制心倫理観論理力EQ各種リテラシー問題解決力等が低くなる。
以下、弊サイトより抜粋。
民主制は多数派による短期独裁、専制は少数派による長期独裁。いずれも一長一短、程度問題。有権者の質(≠量)が民の幸福を決定。
民主主義は常にポピュリズム。大衆迎合しない政治家は選挙に勝てない。昨今の世界的な極右勢力増長の原因は低水準な情報教育。
己の一票を過大評価し情や惰性で動く他力本願な不幸者ほど政治依存度は高くなる。政治家の仕事は幸福度を上げ投票率を下げる事。
投票率・候補者の減少や多党化は政情安定・社会成熟の証。奇人変人の当選は議員定数過多の兆候。低投票率を嘆くのは本末転倒。
宗教家マスコミ扇動家詐欺師の「奇跡だ偉業だ醜聞陰謀驚異脅威だ」は、感動興奮優越感等の対価を得る為の誇張洗脳大言壮語。
自己肯定感やメディアリテラシーの低い情弱ほど、不都合な情報を嫌悪排除し「己の知見こそ全で真」と思考停止・自己陶酔。
政治(投票・選挙)に関するよくある勘違いkanjo.g1.xrea.com/shukyo.htm#4