【第五景】『わたしの本の届け方』
久しぶりの投稿です。ジェットコースターのような気温差の秋、いかガニおすごしでしょうか?
今月は静岡に立ち寄る機会が3回あったため、前半・後半・次回予告の構成で、11月分3冊と次回予告2冊の合計5冊を舞台に送らせていただきました。
もう残り少ない今月は、第15回目しずおか一箱古本市にあわせた1冊『本の市の本 特集わたしの本の届け方』をピックアップです。実はもう舞台から旅立っているのですが、1回で2度旅立ちの瞬間に立ち会った奇跡の1冊なので、古本市のことも含めて、ぜひ最後まで紹介させてください。
2021年コロナ禍、延期となった妙蓮寺本の市。そこへ出店予定だった方々が「わたしの本の届け方」をテーマに、思いを残す形としてこのZINEは生まれました。
仕事と自宅を往復するだけだった人、時間という理由ではなく正真正銘本が読めないのに買ってしまう人。彼・彼女らが自宅にあった本を抱え、妙蓮寺一箱古本市へ一歩踏み出したその日、人へも本へも新しい扉が開かれていったことが、色鮮やかに綴られています。
なかでも思い出深いのが正真正銘本を読めないのに買ってしまうから売りたいのだけれど、「そんな自分が本屋さんをやってもいいのでしょうか・・・本を読めない本屋さん・・・」という不安に、本との関わり方も人それぞれで「本を後ろから読む人もいますよ」という寄り添い。なるほどそういうのもあるのか。
カニ座は古本市参加に興味はあるけれど、出したい本が揃っていない、レイアウトが決まらない以前に、出店側の視点のわからなさがあと一歩を遠ざけていました。出店側の視点や思いがいつでもじっくり読めるというのは、非常にありがたかったです。
そしてこの1冊をお迎えし、棚に並べた日のことでした。第15回しずおか一箱古本市でボランティアの募集があったのです。
話せば長くなるカニ座のきっかけに、今年5月に開催した第14回しずおか一箱古本市への一般参加がありました。それまで静岡はヒトヤ堂の美味しいものとヒガクレ荘イベント目当てで来ていたのです。偶然日が合ったので古本市に寄ってみたら、素敵な書店に美味しいお店に知らなかった本に、とにかく出会いが楽しかったー!!・・・が、いつのまにか棚本屋カニ座になっていました。
10月の搬入中は偶然しずおか一箱古本市の主催者伊藤さんにお会いし、そこからのボランティア募集枠の発見。こんな面白い展開、逃すわけにはいかない。
そして11月25日、カニ座はボランティアとして、第15回しずおか一箱古本市に立ちました。
ボランティアとは何だったっけというくらいのご厚意のなか、マイペースにふはふはと呼び込みをやっていたときでした。伊藤さんが私を呼んで、ご自分の出店されている「るりゆる堂」さん前へ私を連れていきます。仕事かな?と思ったそのとき。
伊藤さんのお店に立っているお客さんが手にとって今まさに購入しようとしていたのは『本の市の本 特集わたしの本の届け方』。今日の古本市にぴったりないい本なんですよ!!私も読みました・・・と言いかけた途中、その本の後ろにはカニ座のシールとポップ。そしてこの本の出会いが形に繋がればと思い折り込みで入れた、今日のしずおか古本市のリーフレット・・・。
舞台から伊藤さんの元へ旅立った1冊が、伊藤さんの「るりゆる堂」から旅立って、新たな本生を歩みはじめた瞬間だったのです。
私は古本市という場所が、古書の新たな本生の産声を聞ける最前線にあるということ、そして本と人を通じて新たな居場所、価値観を見つけられるところだと断言します。その面白さを本書から、そして今各地で行われている古本市から、多くの方々が体感できますように。
さて幕引きの今日は、365日の中で私がもっとも好きな「いい風呂の日」です。どの人も心温まる素敵な日になりますように♨
Happy kaning soon near the books!!🦀