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映画『室井慎次』が思っていたのと違った

こんにちは! かにまろです。

映画『室井慎次 敗れざる者』『室井慎次 生き続ける者』を2本一気に観てきましたので、感想をまとめます。

⚠️酷評寄りなので、読みたくない方はここでブラウザバックしてくださいませ。



あらすじ

警察を辞め、故郷・秋田に帰った室井慎次。「事件の被害者家族・加害者家族を支援したい」という想いで、少年たちと一緒に穏やかに暮らすも、ある日、家の傍で他殺と思われる死体が発見される。
そんな中、かつて湾岸署を選挙した猟奇殺人犯・日向真奈美の娘だという少女・杏が現れ、穏やかな暮らしを求めたはずの室井の日常が徐々に変化していく。発見された死体は、室井が指揮を執ったレインボーブリッジ事件の犯人グループの一人だったのだ。かつての同僚であり、今は秋田県警本部長になっていた新城に頼まれ、警視庁捜査一課の若手刑事・桜とともに、操作に協力することになった室井。そこに、服役を経て出所したリクの父が訪ねてくる。「家族でいる時間には限りがある」不器用ながらも組織を守り、組織と戦い、組織のために生きてきた男が、不器用ながらも実直に、必死に家族を守ってきた。敗れざる者…室井慎次の物語が、今ここに完結する。

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思ってたのと違った

今回の映画、表題にもあるとおり思ったのと全く違う映画でした。正直に言って、期待外れです。

今作は、『踊る大捜査線』シリーズの最新作です。
『踊る大捜査線』と言えば、青島たち現場の刑事が泥臭く事件を解決するリアル寄りの刑事ドラマ。
当然、私は同じような刑事ドラマらしいものを期待していました。

しかし蓋を開けてみれば、ホームドラマでした。

描かれるのは、室井さんが引き取った被害者家族・加害者家族の孤児たちの日常。余所者を嫌う村の人たちから嫌がらせを受けつつ、子供2人と慎ましく暮らす日々。

あらすじにある通り、事件は発生しますが、あくまで日常の中の出来事に過ぎません。事件の捜査や展開を楽しむ刑事ドラマとは違い、この映画では事件によって変化する人間関係に焦点が当てられています。

違うんだ…! 私は事件の捜査が観たいんだ!!

面白い面白くない以前に、観たかったものと違いすぎてガッカリしました。

ご都合主義感が拭えない

家の近くに埋められていた遺体が発見される形で、室井さんは事件に巻き込まれていきます。

死体は、なぜそこに埋められていたのか?
この答えは、映画の中では語られていなかったような気がします。(私が覚えていないだけでしたら申し訳ありませんが……)

でも、これって結構大事では?
そこに埋めなくてはならない理由がないと、いかにも室井さんを巻き込みたい脚本家の都合っぽいじゃないですか。

また、日向真奈美が室井さんに固執する理由も、あまりピンと来ませんでした。『踊る大捜査線 THE MOVIE』で日向と室井さんってそんなに接点ありましたっけ……?

ところどころに、キャラクターの動機がいまいち見えにくい部分があり、脚本家がこうしたかったからこうなっている感じが拭えませんでした。

制作の都合で作ったのかな感

「踊るシリーズの次回作を作るために作ったのかな」

この映画を観て、そんな印象を受けました。

この物語は、誰が何を表現したくて作ったのかが感じ取れませんでした。
次回作に室井さんを絡められないから、ここで室井さんの物語を終わらせたかったのでは?
そんな制作側の意図が透けて見えるようで、純粋に物語を楽しむことができませんでした……。

ホームドラマとしては面白かった気がする

ここまでゴチャゴチャ書きましたが、ホームドラマとしては良かったんじゃないかな……という気はしないでもないです。

警察を退職したばかりの室井さんの無念さ、子供たちと打ち解け双方に心を開いていく様子、事件を通して成長する子供たちと父親になっていく室井さん、最初は余所者相手に冷たかった村の人たちとの交流……。

登場人物全員が物語を通して成長していて、テーマ性に富んでいると思います。子供たちを演じる子役の方々の演技も全く違和感がなく、(俳優さんってこんなにレベル高いんだ……)と感じました。

最初からホームドラマを観る気で行けば、楽しめるんじゃないかなと思います。

まとめ

とにもかくにも、"踊る"を期待している人たちには合わなそうな映画だと感じました。コレ、どうプロモーションしたら正しく"この映画を好きになってくれる人"にリーチするんでしょうね……。難しい作品だな~と思いました。

画像引用元:https://odoru.com/

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