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月様美の紫式部 十六夜の月 vol.11

#光る君へ

出るか出ないか、ためらう 「いさよふ」
月の出るのが遅く、ためらうように見える
#十六夜の月

ここから月の出は
立ち待ち月 立って待つ
居まち月  座って待つ
寝待ち月  寝て待つ…
と続く。

高校時代の古典の授業で月の呼び名を知った時、ときめいたウタコ。

「待つ」という、いわば他力に任せたこちらの心構え。
今は、どれくらいの時間、月の出を待てるだろう。

なんとかムーン、だけでなくて 月がどんな形であれ、いにしへ人は待ったんだろうな。
そして、それを人に重ねる。
古語の発想にハタと気付かされることがあります。
毎回、月にどんな思いを託しているだろうと
見るのも楽しみです。

前回の花山天皇の出家の波紋からの一条天皇のご即位。これまたじっくりと見せていただけました。プラスして、NHKHP 佐多先生のをしへて解説もたっぷりあるのがありがたいことです。
とにかく、衣装!

そして、前回と同様、「大鏡」のエピソードもきた!生首。
道長が、なんとなくイメージの道長になってきた!
平安の忌みに死の穢れは大きいものだと思うけれど、そんなのはお構いなし。

で、今回、道長とまひろのお互いの筆跡をなぞり合うシーンに萌えた。
会えないからこそ肉筆に思いを込めるし相手を感じるのよ。
ただ2人のラブな関係は変化の兆し。
あんなに書籍に囲まれて、知性を持つ いわゆる先を見通せてしまう女性は自身が恋に溺れるなんて、したくてもできないように思う。
2人の恋の現実的な着地点をまひろはわかっているはず。
身分という壁でも自分が選べない恋のかたち、それをフィクションの女性たちにさせることができるのが「作家」という立場なんじゃないかな。しかもいろーんなタイプ。
只今、「源氏物語」の歌795首に取り組んでいるため、そんな風にも感じます。そして、まひろが披露する漢詩の数々。

そこには平安の政治手本があるわけで、その時代のリアルとこうした恋愛ファンタジーが見事に混じりあっていく。
光る君へ
は、そんな「源氏物語」の世界をしっかり見せてくれていると思う。
大石先生が紫式部か。

お菓子好きとしては、今回はやたらお菓子食べている道綱の出番多くて嬉し。
そして道綱母のお宅の屏風には、秋がさりげなく。

伊周、定子も登場してきた!少しずつ時間が進む。
#平安妄想のゴールデンタイム
をありがとうございます🌟

奥山に もみじ踏み分け なく鹿の
声きく時ぞ 秋は悲しき

君やこむ 我やゆかむの いさよひに
まきの板戸も ささず寝にけり

古今和歌集 

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