これが生命が生命たる所以の宇宙の仕組み。
人間には、変われる(変わる)仕組みがある。人間の体という器の中に、約60兆個(厳密には37兆個)の細胞がある。その人間の器そのものにも、臓器である各器官にも、一つひとつの細胞にも、それぞれの役割、働きがある。この器に、人間は、適切に食物を摂ることで生きるためのエネルギーを得ている。ただ、それだけではない。細胞は、自らを壊し、新たに空間を作ることによって、その空になった部分に違うもの、新しいものが入る(入れる)仕組みを持っている。即ち、人間(のみならず全ての生命)は、ほぼ全ての細胞において、1年もすれば総入れ替えする程の神秘さを有している。従って、このことからも「何を入れるか」が重要となるし、自らを壊す仕組みを「維持させる」ために健康であり続けなければならない。これが生命が生命たる所以の宇宙の仕組み。一方、これは物質的な肉体だけに留まらず、思考や意識、心にも同じ作用があることを推して知るべし。人間の思考や意識が常に満杯の状態のままだと、新しいものが入ることが出来ず、混濁してくる。この混濁は、思考や心を狂わせる原因ともなる。従って、まず人間は、生理現象として睡眠を取ることによって思考を空にする仕組みがあることは自明の理。しかし、寝ても覚めても思考が目まぐるしく回り続けていると心と身体に異変が生じてくる。だから、思考を、心を空にすることが大切なのである。このことを現代の人間は、極めて蔑ろにしている。これは人間という種の存続において、致命的な悪影響を及ぼしている。24時間明るいまま。手元には常に何かがあり、手放せず、意識的にも無意識にも、思考に信号が送られ続けている。これでは、思考が空になる時間が作れていないし、増してや、その入れる情報の中身によっては、自分を良くするところか、加速度的に悪くする可能性も秘めている。人間は変われる(変わる)仕組みを持っている。その仕組みの神秘を理解し、自らの意志で、上手に扱うことが出来るようになれば、自分が良くなり、周囲にも波及し、社会をも良くすることも可能だし、種の存続ももう少し延長することが可能となる。
そのことを肝に銘じ、身心の神秘を理解し、日々の生活を改善し、良い社会に変革出来るよう精進します。
有難う御座います。