もう人間自力でどうなることも出来なくば
「本当のこと」が分かっていれば、失敗や不安や迷いや限りない欲望も“是正”することが出来る。
然し「本当のこと」が分かっていないから、いつまでたっても治らない、収まらない、良くならない。これ至極単純な道理。
「じゃあ、本当のことをちゃんと教えてよ!もうこんな人生耐えられない。がんばってもがんばっても報われない。一向に良くならない。何をどうすればいいのかすら分からない。もし本当のことを知れば、それが良くなっていくのであれば、一生懸命に勉強します。どうか教えて下さい!!」
「いやあ、本当のことなんて、そんなこと言って、これまでの人類の成功や知見や蓄積を否定するんでしょ?手口が見え見えですよ。世の中、最先端の科学でなんでも解明できるようになってるし。テレビのニュースを付ければ、本当のことを伝えているじゃないですか?最近は、AIとかで、聞けばなんだって即座に教えてくれる時代ですよ。本当のことって、他に何かあるんでしょうかねえ?」
「いや、私は本当のことって、実は、ほとんどの人が分かっていないんじゃないかって思う。世の中で報道されていることとか、ネットの中にも、偏重の情報や、捏造や、嘘がたくさん紛れているような気がする。だって、大人たちの言動をじっと見ていれば分かる。卑しさが滲み出ている。基本的には、分かったふりをして言ってくるけど、いつも本当かなあって聞いてる。嘘だってことを指摘しても知らんふりしているし、誤りもしないし、仕舞いには怒り出したりする。何か笑っちゃう。」
「確かに、私たち、人間なのに人間のことすら良く分かっていないかも。地球や自然のこともしかり。人間がどのように生まれて、それは何のためで、死んだあとどうなるかなんてことも、いろんな人がいろんなこと言って、どれが本当の真実かって分からなくなってる。本当にこれが真実だっていうものをちゃんと教えてほしい!!」
「あんたら、そんな真実だの本当のことだのよう言ってるわ。そんな暇があったら、ちゃんと働け!やりたいこと見つけて懸命に生きろ!それが本当のことなんじゃないの?」…。
ああ、人間よ。
初発ならば誰もが答えられた本当のことを、もはや見分け付ける感性すら無くなってしまったのか。
この末法の世、如何したものか。
もう人間自力でどうなることも出来なくば、また全てをご破算にして、一から出直すか。
「そんなこと言わずに、教えて下さい!本当のことを!そのために生まれてきたんです。」…。
お主、求めよ、さらば与えられん。
己、本気であれば、与えられる。
その「本当のこと」を。
それは既に在る。
己の心を磨き澄んだ目で見れば、見えてくる。
試してみよ。
そのことを肝に銘じ、心磨きを絶やさず、本当のことが見えるようになるまで真摯に精進します。
有難う御座います。