母と私とミスタードーナツ
ミスタードーナツが小さい頃から好きだ。
母との思い出が詰まっているから。
小さい頃から、母と一緒にお買い物に出かけるのが
休みの日の楽しみだった。
私の住んでいたところは市内から離れていた為、
バスに40分揺られて目的地へ。
お買い物したり、髪を切りに行ったり。
時間をかけて行くからこそ、
なんだか特別な感じがして好きだった。
私のお買い物好きは、
きっとこの頃の楽しい思い出がそうさせているのだろう。
どんなに楽しいお買い物でも、
沢山見て回っているとヘトヘトになる。
頭もぼーっとしてきて、正常な判断ができなくなってくる。
そんな母と娘の休憩処といえば、
決まってミスタードーナツだった。
明確な理由はなかった。
ただ、2人の意見が一致するのであった。
「何か疲れたね〜。ミスドいこっか!」
そのセリフを合図に、疲れた足でテクテク向かう。
ブレンドコーヒーがおかわり自由なのも嬉しい。
小さい頃はカルピスを飲んでいたが、
今ではコーヒーを2人で注文。
ドーナツをひとつずつ。
オールドファッションかチョコファッションが
多かった気がする。
「あの洋服可愛かったな〜、でも靴も良かったよね。
どっちにしようかな〜」
なんて、買い物の中間発表の場になってしまう。
よし、休憩終わり!
その後は、また気になっていた洋服のお店に戻って、
そろそろ帰ろうか、と40分またバスに揺られて無事帰宅。
父にその日の戦利品を見せるところまでがセットだった。
今考えるとなんて幸せな休日なんだろう。
この時間だけは、これからも大切にしていきたい。
そして、受け継いでいきたいな。