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肩こり その2【どう対処するか】

肩こり その1では

・肩こりとは、日本独特の表現である
・肩こりは肩こりである
・原疾患が不明な原発性(一次性)の肩こりが私たちを悩ませる肩こりである
・複雑な肩こりは慢性痛(慢性疼痛)である

ということを書きました。

今回は「肩こりにどう対処すればいいのか」をお伝えしていきます。

原発性(一次性)の肩こりの場合

単純な肩こりの場合は、マッサージ・整体・ストレッチ・温めるなどで筋肉をゆるめれば楽になると思います。

「肩がこったなぁ」と感じたら、ご自身に合う方法でコンディションを整えてみてください。

慢性化した肩こりの場合

どんな治療や施術を受けても、何をしても効果が現れない肩こりの場合は「慢性痛(慢性疼痛)」である可能性が高いです。

つらい肩こりでお悩みの方は、誰でも「コリをゼロにしたい」と思うはずです。

ですが、今のところ、慢性痛(慢性疼痛)をゼロにする治療法は確立されていません。

肩こりを無くしたり軽減したりするのは、治療の最終目標の1つではありますが、第1目標ではありません。

慢性痛治療の目的は、生活の質と日常生活動作の向上になります。

肩こりをゼロにする魔法のような治療法はまだありませんが、日本や欧米をはじめ世界各国で推奨され定着し始めているのは

  • 活動維持

  • 運動療法(エクササイズ)

  • 集学的リハビリテーション

  • 認知行動療法

といった方法になります。

上記の方法を活用しながら、生活の質と日常生活動作の向上を目指していくことが慢性化した肩こりの治療法になります。

もう少し詳しく説明すると

  • 痛み(肩コリ)に対する正しい知識を勉強する

  • 運動不足なら運動を始める

  • 運動しすぎなら休ませる

  • 食事内容を見直す

  • 睡眠を確保する

  • タバコ、酒などへの対処

  • 考え方や物事のとらえ方の癖を修正していく

  • 行動の癖を修正していく

を「自ら進んで行うこと」が治療法になります。

慢性痛の人ほど、身体に構造上の問題をみつけようとし、無理にこじつけそこを治そうと頑張る傾向が強いように感じていますが、一旦、それをやめて、考え方の癖、食事、酒、たばこ、運動、睡眠などの生活習慣、脳、心、自律神経、ストレスなど多方面からのアプローチを行ってみてください。

マッサージや整体などのボディケアは、こり(痛み)のセルフコントロールの一つとして活用するのはありです。

ですが、慢性痛の場合は、肩のこり(痛み)をゼロにすることは困難であるという現実を受け入れ、こり(痛み)をセルフコントロールしながら、これまで通りの生活に近づけていくことが大切です。

民間療法を提供する施術者側は医療と連携しながら、患者さんのこり(痛み)の管理をサポートすることが大事になります。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。


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