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輸血で最も損する血液型は? (ABO式血液型不適合 まとめノート)

 こんにちは、医学生suiです。皆さん、輸血をするときに最も損する血液型はご存じでしょうか?自分は血液をもらえないのに、他人にはあげれるそんな血液型が存在するのです。(もちろん、同じ血液型ならもらえますよ)

 ところで、医学生の方は分かると思いますが、免疫学において、アレルギーの範囲がありますよね。中でも、Ⅱ型アレルギー疾患のうちの「ABO式血液型不適合」はどれがどれかいつも混乱してしまいます。

 この記事は最も損する血液型を通して、「ABO式血液型不適合についても学んでしまおう」そんな記事になっています。ぜひ読んでみてください。

1.最も損する血液型は?

血液写真1

 初めから結論を申しますと、「ABO式血液型不適合」の原理を理解するには、最も損する血液型だけを覚える必要があります。これで混乱せずに覚えることができるのです。では、紹介します。

 ズバリ最も損する血液型は… O型 です!

 どうしてかというと、O型の血液は基本誰にでも輸血することができます。その一方で、O型の人はO型の人からしか輸血してもらうことができないからです。
 これより万が一輸血しないといけない時があったときに、損するのはO型の人ですよね。絶対にO型の人を見つけなければならないのですから。(逆を言えば、それだけ貴重ということなんですが…)

 ただし、通常は免疫反応が起こらないように、基本同じ血液型で輸血します。緊急の時には、型を確認している暇もないので、全てに使えるO型の血液を輸血するようです。

 これだけ覚えることができればもう「ABO式血液型不適合」は覚えたも同然です。では、次の章です。

2.ABO式血液型不適合

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 これはABO式血液型不適合を学ぶの時によく見る表ですよね。どっちが抗原でどっちが抗体かがほんっとにややこしい!

 一応、解説すると、A型の人は、赤血球がA抗原を持つためA型で、B抗体があるのでB抗原ありません。もし、赤血球がB抗原を持っていたら、抗体に赤血球が破壊されてしまいます。
 同様にして、他の型にも当てはまり、この表を覚えれば理解したことになります。

 うーん。ややこしいですね。
 では、O型が最も損すると覚えていたらどうでしょうか?

最も損する血液のO型は、O型以外の血液を受けつけないため、A抗体もB抗体も持っています。一方で、どんな人にも輸血できる万能な血液ですので、邪魔な抗原は持っていません。
 一つ分かれば、後はAB型は逆なだけですし、抗原と型が一致しているのは表から分かりますから、これで全ての型を覚えたことになります。
 (抗原と型が一致しているというのは、A 型ならA抗原、B型ならB抗原、O型ならO(ゼロ抗原)を持っていて、血液型と抗原が一致しているという意味ですよ)

 

 以上で、ABO式血液型不適合の覚え方は終了です。免疫学でも非常に大事な範囲ですので、ぜひO型は損という覚え方で覚えてみてはどうでしょうか?

 最後まで読んでいただきありがとうございました。


 

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