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「旅を読む書店」3軒

 個性派書店が少しづつ増えてきています。

 僕でさえも、自著とクルマ関連の本の宣伝のために神保町のシェア型書店「PASSAGE」に棚を借りているくらいですから。

 以前から覗いてみたいと思っていた書店3軒を訪れてみました。紀行書や旅に関する本を集めた書店です。

 まずは、オープンしたばかりの文京区千石の「アンダンテ」。こちらは株式会社産業編集センターという出版社が経営していて、同じビルの1階に最近オープンしました。

 産業編集センターは“旅と暮らし”をテーマに出版を続けてきています。新書サイズの「わたしの旅ブックス」シリーズを読んだことがある人もいるでしょう。僕も何冊か読みました。

 店内は明るく広く、旅関連の新しめの新刊が並べられています。旅以外にも、衣、食、住、遊に関した本が置かれています。選書は出版部員が行っているそうです。

 オープンして間もないからなのか店員さんたちは張り切っていて、大きな声で「いらっしゃいませ」「ありがとうございました」と連呼していたのは良いのですが、こちらの眼を見ずにガナり立てているだけなのはチェーン店の居酒屋のようでした。

 次に訪れたのは、西荻窪の「旅の本屋のまど」です。旅に関する新刊や古本、雑誌やZINEなどが並べられています。旅から展開される歴史や社会課題に関する本も充実しています。選書には、店主の意向が強く反映されているようです。店内が暗めなのが本を選びにくくしています。著者によるトークショーなども積極的に開催しているようです。

 3軒目は、吉祥寺の「街々書林」。建物も新しく、明るい店内は本を選びやすいです。最近の新刊が多く、ZINEも並べられています。他の2店より並べられている本は少なめでした。

 3軒それぞれ個性と方向性がありました。旅の本を揃えるということは紀行だけに限らないわけで、各地各国の歴史や地理、文化その他もろもろに関連していきます。そのつなぎ方に店の個性が現れてきますね。

 僕は海外をクルマで旅した本を2冊『地球自動車旅行』と『ユーラシア横断1万5000キロ』著しているので、3軒で同じようなクルマによる海外ドライブ紀行を探してみたのですが、残念ながら見付かりませんでした。

 それでも欲しくなってしまうもので、それぞれの店で次の3冊を買いました。

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金子浩久書店
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