「文章は書き直さなければ良くならない。書き直せば必ず良くなる。それを知ることがプロへの道である」
先週末に六本木のAXISギャラリーで「クラクション」誌発刊パーティが行われました。クラウドファンディングでサポートしてくれた人々や僕のような寄稿者などが招待されました。
同誌に書いた「10年10万kmストーリー物語」の反響は小さくありませんでした。まず最初には、昨年12月23日の発売時に手に入れて読んでくれた友人知人たちがメールなどで感想を寄せてくれました。
続いて、1月10日に神保町のシェア書店PASSAGEで編集長の河西啓介さんと“一日店長”を務めて店頭に立った時にも大勢の来店者に恵まれ、この時は直接に記事への感想を聞きました。
そして先週末のパーティでも何人かから聞きました。記事の感想を聞くのは励みになります。どうでもいい記事は、何の反応もないからです。
中でも、「鳩よ!」誌からの引用にはみなさん大いに頷かれていました。誰でも発信できるインターネットが一般化する直前の時代を感じさせる内容だとも言えるし、あるいは時代を超越しているとも言えるからです。引用します。
マガジンハウスから発行されていた『鳩よ!』という雑誌の1995年10月号「フリーライターへの道 文章で身を立てる方法」特集の中の「クルマ・ライターになる!」で取材され、(NAVI編集長の)鈴木正文さんは以下のように答えています。
「(前略)ライターになりたい人に言っておきたいのは、たいがいの人はあなたの文章を読みたくはない、ということです。それをあえて読もうというのは、中身のある文章、価値のある文章だけですよ。社会に対して自分なりのしっかりした価値観を持って、世間に言いたいことがある人が書いたものだけ。僕は、ライターというのは作家だと思っていますから、付和雷同の救いがたい常識論や、判断しない判断の上に立って、ものを語られてはたまらない(後略)」
それを受けてというわけではないでしょうが、(O)という署名(おそらく編集長の大島一洋氏)による編集後記で次のように書かれています。
「(前略)原稿というのは、書いた本人はうまく書けたと思っているから、書き直せと言われると侮辱されたような気がする。どこが悪いのだと納得いかない。指摘されても頭に入ってこない。新人に多いケースだ。が、文章は書き直さなければ良くならない。書き直せば必ず良くなる。それを知ることがプロへの道である。こつこつと、歯を食いしばって続けるうちに<書く快楽>に目覚める」
なぜ、この部分を引用したのか?
その理由は記事に書きましたので、ぜひ購入して読んでみてください。
https://www.fujisan.co.jp/product/1281705152/
パーティでは、NAVI創刊編集長の大川悠さんにもお会いしました。いくつかお話しさせていただきましたが、雑誌でもインターネットでも書いた原稿はプリントアウトした紙の上で推敲しなければ意味がないということで意気投合しました。
NAVI誌が創刊されたのは1984年なので、関係者は年齢を重ねています。パーティ会場で、複数の人たちの運転免許証返納を聞きました。
「高齢者のクルマの運転については、この本の一読をお勧めしますよ」
みなさん興味津々のようだったので、和田秀樹医師の「薬害交通事故」について書いた次のnoteブログのURLを送りました。
別の機会でも、この本は高齢ドライバー本人とその家族から強い関心を持たれました。こちらも、ぜひ読んでみてください。